近江の山城巡り

 戦国の歴史の舞台ともなった近江の地に残る、多くの山城。
土塁、石垣、堀切、竪堀、曲輪などなどの遺構を残し、当時の情景に思いを巡らせてくれる。

 滋賀県下には、約1,300の城跡が確認されている。全国屈指の数と言われ、近江は「城の国」ともいえる。
湖北にも、守護大名京極氏の上平寺城、戦国大名浅井氏の小谷城、賤ケ岳の合戦の砦の玄蕃尾城、織田信長が近江を平定したことで役割を終えた「境目の城」鎌刃城。
 そして、県内には、小谷城と並んで日本の五大山城の一つ観音寺城、近世城郭の出発点の安土城、現存する彦根城などなど、時間を見つけて出かけましょう。

例えば、こんな魅力的な遺構が…
小谷城の大石垣 玄蕃尾城の主郭跡
上平寺京極氏館庭園跡 鎌刃城主郭の石段、石積み

 これまで巡ってきた近江の山城

地域 山 城 名 魅 力
湖北 玄蕃尾城(長浜市余呉町) 柴田勝家の本陣、素晴らしい遺構とその管理
別所山砦(長浜市余呉町) 賤ケ岳合戦、前田利家の砦。雑木林の中、土塁、空堀などの遺構が残る。
行市山砦(長浜市余呉町) 柴田勝家の甥、佐久間盛政の陣。柴田方砦群の最高点。全てが眼下に。
中之谷山砦(長浜市余呉町) 原彦次郎長頼の砦。土塁がちょっとだけ。
林谷山砦(長浜市余呉町) 忠義の家臣、毛受兄弟、最後の奮戦の砦。
東野山砦(長浜市余呉町) 羽柴軍の北国街道東の最前線砦、巧妙な構造。堀秀政が守将
天神山砦(長浜市余呉町) 羽柴軍、最前線の砦ながらも地理的に不利で撤退。遺構ははっきりと。
神明山砦(長浜市余呉町) 羽柴軍、堂木山砦とともに最前線、東西200mに及ぶ山城。
堂木山砦(長浜市余呉町) 神明山の東、より大規模な砦。植林の中の遺構は良く残る。
賤ケ岳砦(長浜市木之本町) 羽柴軍の中心砦ながらも今は観光地化。展望は抜群。
大岩山砦(長浜市余呉町 中川清秀奮戦、自刃の地。今も墓を中川組が守る。
岩崎山砦(長浜市余呉町) 高山右近の砦。未完成、未整備でよくわからない。
田上山砦(長浜市木之本町) 羽柴軍の本陣。羽柴秀長が守る。遺構はおもしろい。
山本山城(長浜市湖北町) 平安からの山城。戦国時代、小谷山と防衛線を結ぶも浅井滅亡の発端に。
小谷城(長浜市浅井町) 日本五大山城の一つ。尾根上の各曲輪群は素晴らしい。
小谷城(焼尾丸・大嶽城) 上山田から焼尾丸、大嶽城、そして下山田へ。静寂のコース
小谷城(山王丸・月所丸) 須賀谷から展望尾根コース経由で月所丸、そして清水谷の周回コース
小谷城(本宮の岩屋〜月所丸) 浅井町北野から伝説の本宮の岩屋を経由し紅葉の月所丸
小谷城(福寿丸・山崎丸) 小谷山の尾根筋に朝倉氏によって改修された見事な砦跡。
丁野山城(長浜市湖北町) 小谷城を守る最前線。小規模ながらも遺構がしっかり。
中島城(長浜市湖北町) 丁野山城とともに小谷城を守る城。こじんまりと戦国の遺構が残る。
虎御前山砦(長浜市虎姫町他) 小谷城に対峙する織田方の本営のある砦群織田信長、羽柴秀吉などの遺構。
横山城(長浜市) 浅井と織田が奪い合った山城。北城と南城の別城一郭。
上平寺城・弥高寺(米原市) 京極氏の山城を浅井氏が対織田戦のため改造。麓には庭園跡も。
長比城(米原市長久寺ほか) 信長の侵攻を防ぐため朝倉の助力で築城。小規模ながらしっかりした遺構
鎌刃城(米原市番場) 石積みを多用した境目の城で、京極・浅井、六角が奪い合う。
太尾山城(米原市米原) 米原駅すぐ裏の別城一郭の山城。山頂からの展望と、麓の青岸寺庭園がいい。
湖東 佐和山城(彦根市) 石田三成が改造し天守閣も。最後は彦根城のため破城に。
東近江 安土城 いわずと知れた織田信長の居城。今もその壮大な規模に感激。
観音寺城 日本五大山城の一つ。全山、石積み、石垣等の遺構満載の六角氏の居城。

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