Q.頑固なふけ症で困っています。 |
A. とにかく洗髪して30分も経つと、フケが浮いてきます。2、3日おきだった洗髪を、
毎日に変えてからかえってひどくなりました。
洗髪後は細かな粉のようなフケですが、洗髪前はべたべたしていて頭皮が赤く、
湿疹や抜け毛も多く、年中フケだらけです。何とかなりませんか。
A頭皮の基底細胞が生まれてから剥がれ落ちるまでに普通28日かかります。
このサイクルが速くなると、フケが日立つようになります。
フケは頭皮の老化角片の脱落するもの(落屑)と、皮脂の分解酸化物との混合物で、
生きている以上は新陳代謝の産物として、誰にもあるものですが、
これが異常に多い場合を「フケ症」と言つています。
フケにはパラバラ落ちる乾性のフケと頭皮にくっついたベタベタした湿性のフケがあります。
乾性のフケは過度の洗髪などによる頭皮の乾燥のために発生し、湿性のフケは頭皮の皮脂の分泌が多い人に
見られ、その多くは脂漏性皮膚炎の先行型または軽症型と考えられています。
頭部は、髪が密集して生えていることと、皮脂腺や汗腺が多いため蒸れやすく、
微生物や雑菌が繁殖しやすい環境で、これらは悪化の因子とされています。
この微生物や雑菌の皮脂分解物が頭皮を刺激し、基底細胞の分裂が早
まってフケの増加につながることがあるのです。
皮脂というと油っぽいイメージですが、中には皮脂が細菌により分解
され、酸化されたりすると乾いて粉のようになったり、皮膚の表面に住
む細菌やカビが増えてその毒素などが毛穴を詰まらせ、皮脂が表面に出
なくて荒れ肌になったり、皮脂の質によつてはベタベタすることもあります。
がんこなフケ症は、体質的なこともありますが、 一般にシヤンプーの回数不足、
物理・化学的刺激、性ホルモンのアンバランス、甲状腺や副腎などのホルモンなどの異常、
炭水化物・脂防の取りすぎ、ビタミンB群の不足、精神的不安定、雑菌の繁殖、
生活環境などが原因していますo
対策としては、これらの原因を取り除くことと、悪化の困子となって
いるピチロスポルム属などの皮膚常在菌の繁殖を抑えることが大切で、抗菌、
静菌効果のあるジンクピリチオンやオクトピロックス、ピロクトンオラミンなどが配合されたもので
洗ったり、角質溶解作用のある二硫化セレンなどの配合された薬用シャンプーで洗うと効果的です。
また、最近の研究では皮脂常在真菌でカビの一種である「マラセチア・フルフル」がフケの発生に深く
かかわっていることがわかつてきました。
この皮膚常在真菌は、脂分を好むため皮脂の量が多い頭皮は増殖に好
都合で、フケ症の人は正常な人に比べてこの菌が増えており、フケ症が
改善されると菌の数も減ることから、増殖を抑えるために水虫の治療にも
使われている、イミダゾール系抗真菌薬の硝酸ミコナゾール配合の
シャンプー剤も発売されるようになってきました。
まずは、清潔にすることが大切で、原因を除去しながら試して様子を見て下さい。
それでも改善されない場合は皮膚科で診てもらつて下さい。
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Q.紫外線の気になる季節。紫外線は、「日焼けだけでなく、皮膚に悪影響を
もたらします。夏の日差しに負けない白い肌を保つためには、どのような日焼け止めを
使用したらよいのでしょうか。 |
A.これから、夏の日差しが気になりますが、紫外線対策が心配です。
目焼け止めの選び方について説明いたします。
太陽光線の中で、地球上に達しているものは、赤外線、可視光線、紫外線の3種類です。
その中で、皮膚に及ぼす影響のほとんどは紫外線が原因となつています。
紫外線(∪V)は、波長の長いほうから、長波長紫外線(UVA)、中波長紫外線(UVB)、短波紫外線(UVC)の
3つに分けられます。
このうちUVCはオゾン層によつて吸収されますが、あとの2つのうち、UVAは色素沈着(サンタン)の原因となり、
UVBは炎症反応(サンバーン)を起こします。
曇りだったので油断していたら、日焼けしてしまったという経験はありませんか。
紫外線は温かさもなく、目にも見えないので、気がつかないうちに皮膚に害を及ぼします。
過度の日焼けを繰り返していると、メラニンを生成するバランスが崩れてシミの原因になったり、
皮膚の老化を早めてシワを作ったりします。
だからといって、日常生活で光をすべて受けないというわけにはいきません。
日光には、ビタミンDを合成し、くる病を予防するという効果もあります。
しかし日本では、 1目30分も屋外にいれば充分にビタミンDができてしまうので、
普通の生活をしていればビタミンDの必要量は作られます。
紫外線を防ぐには、皮膚を日光にさらさないこと。日焼けをするときは、徐々に皮膚を黒くすることが大切です。
一般に多く用いられている目焼け止めクリームは、速光化粧料(サンスクリーン)のクリーム剤」で、
サンスクリーンは2種類、UVBのみを防御してヒリヒリを防ぐものとUVBとUVA両波長の光を防御して
ヒリヒリと色素沈着の両方を防ぐものがあります。
サンスクリーンの効果を示す指数をSPF(サン・プロテクション・フアクター)といいますが、これはUVBのみの効果を
示す値で、例えばSPFlなら20分間太陽にあたつても、サンバーンが生じないことを示しています。
UVAの効果については、∪VAプロテクシヨン度合いの指標が、UVA逓断効果のあるものは「十」、
かなり効果のあるものは「十十」、非常に効果のあるものは「十十十」、と表示されていますので、
サンスクリーンを使用するときは、 UVBのみなのか、 UVBと∪VAの両方を防御する製品なのかを
チエックして購入しましよう。
使用方法の注意点は、均一にむらなく塗ること、SPF値で効果が持続する時間ごと、
汗をかいたり、泳いだときは、塗りなおすことです。
また、サンスクリーンはかぶれることもあるので、皮膚の弱い方はパッチテストをして使用されたほうがいいでしよう。
あなたに合つたサンスクリーンを正しく使用して、真夏の日差しをエンジョイしてはいかがですか。
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Q.私の髪は硬くて多い方ですが、硬い、もしくは軟らかい髪質を改善する方法はあるのでしょうか。
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A. 若い人たちの関心の中で、髪が大きな比重を占めるようになり、ヘアケアに関するニーズは
従来のダメージ対応中心の市場から多様化し、硬い髪を軟らかくとか、軟らかい髪を硬くとか、
黒すぎる髪を明るくするとか、クセ毛をストレートにするなど、化粧品メーカーもこれらの製品を
開発・提供するようになり、私たち理容業界もクリニック要素を加味し、悩みとニーズをもとに
その解消のためのメニューづくりを色々と行っています。
髪質というものは生まれつきのものですので、生えてくるものまで改善することはできませんが、
現在ではほとんどの髪質の悩みに対応できるようになっています。
弾力のコントロール法としては、毛髪の吸湿量を増加させてあげれば良く、
グリセリン、プロピレングリコール、ピロリドンカルボン酸、ヒアルロン酸ナトリウムなどの
保湿剤を活用し、弾力を低下させてしなやかにすることができますし、
逆に、弾力を与えるためにはケラチンポリペプタイドなどを活用して張りを与えることができます。
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Q. 最近、カミソリ負けを起こしやすく困っています。何とか防ぐ方法を教えてください。
また、剃りあとが青々とするので、手入れの仕方も知りたいのですが… |
A .ひげ剃り後、毛穴の部分が化膿する症状をカミソリかぶれといいますが、
一種の化膿症で、カミソリで表皮を傷つけ、そこに菌が入って化膿したかぶれと、
使用したシェービグクリームなどが肌に合わなくてかぶれが起こり、引き続きカミソリ負けになるということもあり、
一度かぶれるようになると非常に治りにくく、化膿しやすくなってしまいます。
予防法としては、なるべく逆剃りをしないこと。もし剃った後に異常を感じた場合はフルコートFなどを塗布します。
ただし、長期の使用は避け、長くても1週間以上の連用は避けるようにします。
症状が改善するまでは、電気カミソリを使用するようにします。
ヒゲが濃いため剃りあとが青々するからといって、永久脱毛をしたいという相談を受けることがありますが、
顔の場合は電気分解による方法はお勧めできません。
電気分解法は、毛根に火傷を起こさせているようなもので、毛穴の部分に白い斑点のような火傷跡を
残す事があるのです。だからといって電気を弱くかけると、毛根が壊れずに再び毛が生えてくることが多いのです。
電気凝固法についても同じようなことがいえます。特に、男性の濃いヒゲに永久脱毛をするのは無理なのです。
ヒゲを剃る時には、ヒゲを十分に蒸して軟らかくしておいて、肌を傷めないようにヒゲの流れに沿って丁寧に
1回剃りを行い、再び蒸して、皮膚を引っ張るようにしてヒゲを起こして逆剃りを行います。
深剃りが十分行われれば、ヒゲは毛穴の中に陥没しますので、普通に剃ったのよりは青々さはなくなります。
伸びてくると再び青々としてきますので、朝剃ったのなら、夕方もう一度剃れば目立たない状態でいられます。
もちろん、アフターシェーブローションやクリームなどで肌の手入れは十分にしておかなければなりません。
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Q. 先日、雑誌を見ていたら、ブラシの選び方に注意していないと静電気の影響で脱毛が起こったり、
髪が傷んだりするということが書いてありました。セットする時はドライヤーで乾かしていますので、
どうしても静電気が起きてまとまりにくくなってしまいます。
静電気が起きないで、髪を傷めないブラシがありましたら教えてください。 |
A .現在、市販されているブラシには、猪毛、豚毛、馬毛などの獣毛製ブラシの他に、合成樹脂製ブラシ、
金属製ブラシ、木製ブラシなど色々なブリッスル(ブラシの背に植えられた毛)、ものがあり、
目的によってパッティング用、ブラッシング用、ブロー用、セット用に分かれています。
ご覧になった雑誌にも書いてあったかもしれませんが、ナイロンブラシで乾いた髪をブラッシングすると、
毛髪の表面には+(プラス)の電気が帯電します。
この電気は毛幹を通り、皮膚の内部の毛根を通って毛乳頭に達すると、皮膚内部の電気は−(マイナス)のため、
この毛乳頭の部分でショートし、そのため毛髪と毛乳頭との間に細かな気泡が発生し、
毛球は萎縮してしまいます。この時に発生している静電気は実は1万ボルト以上にもなっています。
少しくらいの気泡で消えてしまいますが、ブラッシングを頻繁に行うほど、毛は毛乳頭から浮き上がり、
ついには乳頭剥離を起こして、細胞は角化して固着力を失い、脱毛してしまいます。
髪に水またはヘアクリームなどをつけてから行えば、静電気を防止できるのですが、
濡れているとスタイリングはやりにくくなってしまいます。
また、軟らかい合成樹脂ブラシの場合は、ブラッシングの摩擦によりブリッスルに髪のスジ道ができ、
その中を通った髪のキューティクルを剥いで髪を傷めてしまいます。
猪毛などのブラシを使えば静電気は起きないのですが、ブリッスルの先端が尖りすぎているため、
皮膚の弱い人は頭皮が荒れることがあります。
そして、この荒れたフケ様の頭皮の残骸がブラシの中にたまり、ブラシの消毒が悪いと雑菌が繁殖し、
湿疹やフケが多くなることがあります。
また、ブリッスルが密植えになっているため、髪が引っかかりやすく、髪を引き抜いてしまうことがあったり、
猪毛のキューティクルと髪のキューティクルがこすれ合うため、髪が傷んでしまうことがあります。
金属製のものは、ほとんどがクッションタイプのもので、先端が丸くなっているので頭皮も荒らさないし、
ブリッスル表面もツルツルしているので髪のキューティクルを傷めることはありませんが、
静電気が起きないわけではありません。
また、木製のものは頭皮を荒らさないし、比較的静電気の発生も少ないのですが、
ブリッスルが太いためブローやセットには不向きです。
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Q.髪や肌のためにはツバキ油やオリーブ油などが良いと聞きましたが、具体的にはどうなのでしょうか。
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A これらの油は化粧オイルとして使われるもので、ツバキ油はヤブツバキの実から精製され、
平安時代の昔から女性の黒髪を護る油として親しまれてきました。
人間の皮脂の成分のうち、トリグリセライドは30〜40%で、
そのうち10〜15%をオレイン酸トリグリセライドが占めています。
ツバキ油はオリーブ油よりもオレイン酸の含有率が多く、より人間の皮脂に近いとされています。
オリーブ油は、古代エジプト時代から化粧用、食用、薬用として美容と健康に欠かせないものとして
使われてきましたが、市販されているものには綿実油などでのばしたものが多く、純粋100%のものでないと
肌に合わなかったり、油やけ事故が起こったりすることがありますので注意が必要です。
望ましいオリーブ油は、バージンオイルといわれる特殊な一番搾りの油で、酸価(油脂の腐敗度)が低く、
肌に馴染みやすく、サラッとしていて吸収されやすく、皮脂の代わりをしてくれ、油やけなどは起こしません。
バージンオイルの酸価は0.2以下で、この数値は日本薬局方オリーブ油の五分の一以下で、
それだけ新鮮な油であり、肌を整えて機能を正常化してくれます。
油は精製の状態で効果が違いますので、信頼できるもので実績のあるものを選ぶと良いでしょう。
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Q.私達夫婦の髪は直毛なのですが、なぜか私の息子の髪は縮れています。ある時父親が違うのでは
と迫られましたが、間違いなく主人の子供です。なぜ縮れるようになったのか?また縮毛ってどのように
なっているのか、どうすれば真っ直ぐの髪にする事が出来るのか教えてください。
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A.頭毛のタイプは、民族や人種により一定したものがあり、黒人のような強いチリチリのスプリング状や、
欧米人のような軽い波状、日本人や中国人のような真っ直ぐというように球状毛、波状毛、直毛などというように、
細かくは十一種類に分けられており、何らの波状や曲状を持つ毛を縮毛あるいは、クセ毛と呼んでいます。
一人の頭髪を調べてみても、直毛と波状毛が混在していたり、頭髪は全て直毛でも、
陰毛や脇毛などは波状毛であるというように個体や部位により差異があります。
縮毛は遺伝性があるため、ほとんどが生まれつきのものですが、中には性ホルモンなど体質の変化に伴い、
思春期を迎える頃から縮れてきたり、食品添加物などの影響で突然変異萎縮毛として縮れてきたり、
生まれた時からの縮毛が一生続くタイプや、生まれたときは直毛で、思奉期頃から縮毛になったり、
まれに生まれた時は縮毛だったのに思奉期頃から直毛になるタイプや、
薄くなるにつれて毛が細く軟らかくなって縮毛になってしまうなどいろいろあります。
日本人の場合は直毛がほとんどですが、約8パーセントの人は縮毛かクセ毛になり、
完全な縮毛は4パーセント位と言われていますが、最近の若い人達の髪は昔に比べて
何らかのクセを持っている人が多く、サラサラの直毛は少なくなっています。
毛が波打つウェービー・マウスの場合は縮毛(曲毛)になる遺伝子が解明されているのですが、
ヒトの場合はいろいろな縮毛のタイプがありますので、マウスと同じ遺伝子が関連しているかどうかは
まだはっきりしていません。おそらくもつと複雑な遺伝子支配があることと思います。
遺伝的には黒人の縮毛は優性ですが、日本人の場合の縮毛の発生は次のようなデータがあります。
・両親ともに直毛(直毛×直毛)子供の97%は直毛。
・片親が波状毛(直毛×波状毛)直毛70% 波状毛29%
・片親が縮毛(直毛×縮毛)直毛60% 縮毛24%
・両親が波状毛(波状毛×波状毛)波状毛86% 直毛14%
従って、夫婦は直毛でも子供の3パーセントは縮毛になる可能性があるのです。
解剖学的には縮毛の原因は三つあり、毛包が湾曲している場合や、毛髪の断面の形が扁平や精円形、
繭型など不定形の場合、毛皮質がAコルテックス(オルトコルテツクス)という吸水性の性質と、
Bコルテツクス(パラコルテックス)という撥水性の性質のケラチンが偏在して分布しているような場合に
縮れが起こってきます。
ヒトの頭髪のAコルテックス、Bコルテックスは遺伝による先天的なもので、黄色人種はBに近く、
黒人種はバイラテラル構造(A、Bが片寄った二層構造のこと)、白色人種は中心がB、
外側がAの同心円状のものが多いと言われています。
縮毛は生えて来るものまで治すことはまだできませんが、毛幹の部分は外部から化学的、
物理的に薬品やアイロンで熱やテンションを加えて、還元剤などの薬品の化学作用を促すことにより
、伸ばしていくことは可能です。
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