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  チャレンジ!青年海外協力隊    

青年海外協力隊員として、シリアにある国連パレスチナ難民救済機構学校が
運営する小中学校で、体育教育を担当して活躍する大島先生のレポートです。



大島先生レポートH

こんにちは。こちらはすっかり夏です。地域によっては40℃近くになっているところもあります。でもシリア人に言わせると「まだまだ序の口」だそうです…。

 さて、少し前の話題になってしまいましたが4月のソフトボール大会の様子を紹介します。


3月の全国男子サッカー大会に引き続き、42324日の2日間、全国女子ソフトボール大会が開催されました。

サッカーは元々シリアで最もメジャーで人気のスポーツなので、指導面や運営面でもそれほどの苦労はありませんでした。しかし、野球やソフトボールはシリアでは全く知られていません。実際にプレイすることはもちろん、テレビでプレイを見る機会すらない人たちに、ゼロから教えていくことは予想以上に大変なことでした。

ちなみに、ソフトボールの道具もシリアのスポーツ用品店には全くありません。今、生徒たちが使っているものは全て、以前日本から寄付されたものです。

現在、シリアでは私を含め5人の体育隊員が活動しています。普段は各任地の学校で体育授業やサッカー・ソフトボールのクラブ活動の指導に当たっています。しかしソフトボールに関しては、何も知らない人たちに対して一人では教えられることに限界があるので、2月・3月の休日を利用して体育チームとして各任地を回って『ソフトボール巡回指導』というものも行いました。

左手にはめるはずのグローブを一生懸命に右手にはめようとしていたり、バッターボックスの意味が分からずにベースの上に立つ子がいたり、と始めは珍プレーの連続でしたが、5か月ほどのクラブ活動で生徒たちは大会で立派に試合を成立させました。

そして何よりも歓声を上げてスポーツを楽しんでいる女子生徒の姿が印象的でした。勝って喜び、負けて泣く。日本では当たり前だった光景を久しぶりに見ることができ、私も嬉しかったです。

これでビッグイベントは無事終わりました。シリアは9月からが新年度、5月が年度末となっています。6月から8月が夏休みです。今はちょうど年度末試験直前です。以前も少しお話しましたが、ここでは全学年が進級テストを受け(何と、幼稚園でも試験があるそうです!)、点数が足りないと留年ということになります。6月から始まる長い夏休みは待ち遠しいようですが、この試験のお陰で生徒たちは夏休みのことを考える余裕は全く無さそうです。

   

写真 ↑ 巡回指導の様子         ↑ ソフトボール大会で生徒と一緒に 


(2010 05/19)