落語会

 落語を始めて、40数年。色々な方から落語を学びました。
 それこそ噺家さんから諸先輩まで。
 また自分でも音や映像を見て勉強をしました。
 お陰様で、様々な所から落語のご依頼を受けることも増えて参りました。
 これまで落語に多くの時間を割いてきた者としては至上の喜びです。 
 最近では、下座を勤めてくれる方や私が落語を教えている子ども達も増えてきました。
 そんな仲間を引き連れて、落語会にお邪魔する機会も、もっと増えてくるかもしれません。

子ども寄席

 小学校の教員時代、 授業時間が余った時にちょっと演ってみたり、肝試しの前に頼まれて怪談噺を演ったり、子ども達の前で落語を演ることは多少ありましたが、子どもを対象に落語を演る機会が増えたのは、1991年に学級担任を離れて「いじめ対応教員」になってからのことです。 
 意識的に、しかも何度も稽古をして念入りに演じたのは2000年、小学2年生を対象にしたものでした。ネタは「寿限無」。
 いじめ対応教員は、全校の児童を知る必要があるので、週に1度しか授業のないの書写の教師として、全学級を担当するのです。 
一週間に1度しかそれぞれの子ども達に会わないわけですから、叱ったら叱りっぱなしになってしまうのもよくありませんし、叱らなくても楽しく授業を終わって来週に繋げたいという思いで、硬筆習字の時、少し早く授業を切り上げて、落語「寿限無」を演じてみようと思い立ちました。
 もちろん「寿限無」ブームが起きる、はるかに以前のことです。
 子どもに「寿限無」のおもしろさが伝わるだろうか?何でも省略してしまう現代の子どもにあの長い名前は受け入れられるだろうか?「寿限ちゃん」と略してしまって、この落語の世界に入って来ないのではないか?など、不安材料はいっぱいありました。
 そこで、「寿限無」の長い名前の繰り返しが単調にならないようリズム・抑揚をつけてみたり、また長い名前を色々なバリエーションで言えるような工夫をしてみたりしました。また、登場人物も、少々オーバーに演じ分けてみました。
 その結果、最初に演じた2年生だけではなく、全学年で予想以上の成果を出すことができました。
この「寿限無」の経験で、「落語は子ども達に受け入れられるのだ」と確信したのです。彼らは、落語の世界を現代の目から眺めているのではなく、落語の世界へ無心に飛び込んできてくれます。だからこそ寿限無の長い名前も受け入れて喜んで聞くことが出来るのでしょう。
 それからは、子どもに理解できそうなネタを選び、それをわかりやすく演出し直して演じています。  そんな時に、津市久居ふるさと文学館と企画したのが「子ども寄席」です。


現在、子どもを対象に演じているのは以下のネタです。

「寿限無」・ 「平林」・「狸さい」・「桃太郎」・「まんじゅう怖い」・「地獄のそうべい」・「権兵衛狸」・「皿屋敷」・「牛ほめ」・「大安売り」・「道具屋」・「時うどん」・「鉄砲勇助」・「酒のカス」・「くしゃみ講釈」・「天狗裁き」・「ガマの油」など

子ども対象の落語会について、新聞に取り上げていただくことも多くなりました。ご参照ください。

大門寄席

「大門商店街」が今、「消店街」になってます。
  琢磨さんの落語で「笑店街」にして下さいと、メールが来たのがきっかっけで、2008年に始まりました。
  これまでは、どこにでもある寄席のプログラムで 「落語」と「色物」でやってきましたが、差別化を図ろうと
「高座で講座」をプログラムにとり入れまして、寄席に来て少し知識を得ていただこうと、目論んでいます。

学校で

 昨今は「寿限無」が子ども達にも広く知られていますがナマの落語に接する機会はそう多くないと思います。
 ナマの落語を聞く中で、想像力を膨らませて聞く習慣を養うのみならず、古典への造詣、人情の機微など、様々なものを子ども達が得てくれると考えています。
 クラス単位、学校単位など、いろいろなパターンでの会をやっています。

~落語を聴こう~

1時限の時
「アイスグレーキングを兼ねた落語の聴き方」(20分)
・落語を聴くときに一番大事なこと
・イマジネーションを働かせて(ゲーム)
「落語」(20分)

(2時限の時は以下が入る)
「小道具の使い方」(20分)
・実際に演ってみる
「落語」(20分)


よく演じる落語
「寿限無」・「たぬきのさいころ」・「じごくのそうべえ(地獄八景)」・「桃太郎」・「皿屋敷」・「大安売り」「字ちがい」・「犬の目」・「饅頭怖い」・「時うどん」・「道具屋」・「酒のかす」・「牛ほめ」・など

お寺で

 落語とお寺は相性がいいです。
 和尚さんがお説教するところを高座と言いますが、我々が落語をするところも高座と言います。
 落語のルーツの一つに、この説教があげられています。

その他