落語を織り交ぜた講演会

 「人権落語をやって下さい。」と初めて頼まれたのは1995年ころのことです。
 その時、人権意識を高揚させる落語を探しました。けれども、人権意識を高揚させる落語なんてありませんでした。それどころか、人権という観点から見ていくと、首を傾げざるを得ない噺ばかりでした。
 考えてみれば、落語が出来た時代は、身分制度があり、男尊女卑の世の中でした。 人権意識を高揚させる噺なんてあろう筈がなかったのです。
 でもその時ふと、「落語を現代的な人権の視点で見ていくと、様々な差別が見えてくるのではないか!」と気づいたのです。これは、私にとっても刺激的な発見でした。 それからは、落語を通して「日常の中にある人権問題に気づく」ことをテーマに講演しました。落語から見えてきた人権問題は、『家父長制の問題』『男尊女卑』『障害者差別』『身分制度』の4点です。
 このことが、新聞になり大きく取り上げられたのがきっかけで講演依頼がぼつぼつ来るようになりました。その後、落語の中のテーマだけではなく、私が実体験から学んだことをお話する内容も加わっていきました。
 教師を早期退職してからは、2003年に妻を看取った経験や、学校で出会った子どもたちに教えられたことを元に『命の大切さ』や『人は仲間とともに生きるすばらしさ』を主として訴える講演活動を行っています。
 これも新聞に取り上げていただくこととなりました。
最近では、下記のような内容で活動しています。

「笑って考えよう! 身近な人権を」

~私の出会った子ども達~ 
 教師経験を生かして、これまでに出会った子ども達・親御さん達から学んだことを講演しています。たった一つしかない命が失われた時、残された者もまたつらい思いをせねばなりません。
 一年間に教え子を二人亡くした経験や妻を看取った体験を交えて、「命の大切さ」「仲間の大切さ」、さらには「子どものいじめ」や「セクハラ」「パワハラ」など身近な人権問題について、落語で培われた話術を生かしつつ笑いを交えてお話しします。
 「残された者の悲しみ」・「命の大切さ」・「仲間の大切さ」などかテーマに なっています。
 落語は「好きなもの・嫌いなもの」をよく演じています。その他「桃太郎」・「勘定板」・「狸さい」・「寿限無」などを演じています。

 
 

「身も心もほぐし、ちょっと考えてみよう 
 お隣の人のことを」

~参加型の講演会~
 人が親密になっていくのには一定のプロセスがあります。
「集団ゲーム」→「落語を聞く」→「講演を聞く」このどれもが、『コミュニケーション』能力を高め『仲間を大切にする』ことに収斂するように構成してあります。
 ゲームを通じてそのプロセスを体験しながら、協力し合うことの大切さ、人と人との繋がりのすばらしさを楽しく実感していただきます。参加型の講演会です。

 落語は「好きなもの・嫌いなもの」・「桃太郎」・「寿限無」・「鶴の恩返し」などを演じています。

「落語を聞いて笑いましょう!
 お話を聴いて考えましょう人権のことを!!」

~現代的な人権感覚で見てみれば 気づきを大切に~
 古典落語は、人権という考え方のまだ無い時代に生まれました。
 落語の世界を、現代との違いに着目して覗いてみることで、現代社会の様々な人権問題に気づき、考える端緒としていただくことを狙いとしています。

 落語は「桃太郎」「祝いのし」「寿限無」などを演じています。

「その他の講演