☆ピエール、あなたの季節です

 そうだ、オールドノリタケのウォールポケットもたくさんあるぞ、というわけで、すぐに取り出せるところからいくつか出してみた。ピエール君に合うのは?というので、使うことにしたのが写真のウォールポケットである。甘〜いメルヘンチックな雰囲気が花にピッタリで気に入った。

2015.6.3

 つるバラの茎は木立性のバラほどしっかりしていないので、切り花をどのように活けようかと考えていたら、掛け花入れを思い出した。

 5月と言えばバラ、普段家にいる私には、それ以外思いつかない。今年も待ちに待った季節がやってきて、短い盛りを思う存分楽しもうと思うわけだが、わが家には実はつるバラがほとんどない。つるを這わすのが面倒そうだし、第一場所もない。それでも工夫すればなんとかなるのだろうが、どうもやる気が起こらないのは、たぶん小まめな誘引や剪定が性格的に向いていないのだ。しかし、家の壁面をバラの花が彩る様や、アーチやフェンスにつるバラが咲き乱れる様は何といっても憧れだ。まあわが家では、せいぜい小さなトレリスに絡ませる程度である。このように苦手感のあるつるバラだが、以前あまりの可愛さに衝動買いした“ピエール・ド・ロンサール”は、瀕死の状態の鉢植えを新しい家の庭に地植えしてみたところ旺盛な成長を見せて、4年目の今年たくさんの花を咲かせてくれた。

今年のわが家のバラたち

 考えてみれば、実際ウォールポケットに花を活けたのはこれが初めてだ。こんな風に本来の使い方を気軽にすればいいんだ、と、今回はただ当たり前のことに気づいたのだった。