✩栓か蓋か
2013.9.23
また、ウィスキージャグやワインジャグ、また香水瓶などには、コルク栓がついている。これがまた魅力的なのだ。
蓋物には、花瓶や皿とは違った意匠の楽しさがある。ところが、古い物となると当然ながら、蓋は破損などして失くなっていることも多い。
では、”蓋”と”栓”とはどう違うのか。蓋は、覆うことによって保存、保管する用途か。一方、栓は漏れを防ぐ密閉用。比較的小さな口や穴に用い、”詰める”イメージがある。ワインなどはコルク栓だからスクリューを使うが、ビール瓶は栓抜きで開ける。一方で、ペットボトルは”フタを集める”などと言う。溝があって回して開け閉めすれば”蓋”なのか?
わからない。そこで、暇に任せて広辞苑で引いてみた。
蓋・・・容器や箱などの口・穴を覆いふさぐもの
栓・・・①物の穴に差し込んで、その物が動かないようにする物
②管や容器などの口をふさぎ、中のものが漏れ出ないようにするもの
ますますわからなくなってきた。しかし、このままでは夜も眠れないなどと言えば、即座に忙しい向きからの怒りを買いそうだ。
実は花瓶にも蓋のあるものがあって”飾り壷”と呼んでいるが、実用ではなく装飾用の高級品である。この蓋が残っているのは希少である。比べてみると、蓋のある無しでその壷の格がまるで違うのがわかる。