2013.2.15

☆小さき物、愛しき物

 オールドノリタケも収集が進んでくると、飾っておくにも仕舞っておくにも場所をとるので家族にも迷惑がられる。ミニチュアなら、多少増えても随分気が楽というものである。もちろん理由はそれだけではない。小さい物がもつ、特有の可愛さ、繊細さは、今風に言うなら“胸キュン”ものだ。

 しかし、集めようとしてわかったことだが、このサイズの品は極端に数が少ない。たまに、これは、というものを見つけても、全く可愛くない値段が付いていたりする。後ろ髪引かれながら売り場をあとにしたことも一度や二度ではない。足元を見られた悔しさが、意外と後を引くものである。

 また、次の3点はボーンチャイナNTK印、国内向けである。栞の文面からは、ボーンチャイナの生産に成功したという自負が十分に読み取れる。1940年前後の作か。

 高さが7.5cmほどしかない花瓶(1910年代のマルキ印)だが、どちらもその筆力は大型に引けを取らない。