レクイエム伊吹山遭難


 2002年2月20日山が好きで、写真が好き、冒険家を夢見ていた高校生が、伊吹山で消息を絶ちました。バイトで買った真新しいピッケルを手に持ち、勇んで山頂を目指したようですが、20mを超える強風と吹雪に呑み込まれたのか、行方が全く分からなくなりました。せめて、簡易テントを携行していてくれたらと、思いつつ捜索活動を続けましたが、痕跡すら発見できず、3日間で捜索を打ち切りました。
 この高校生は、8日後にカワト谷の切り立った崖下から発見され岐阜県の防災ヘリ若鮎Uにより家族の元に帰りました。
 消防署・消防団・警察・町役場それぞれに、全力を尽くしたのですが、冬の伊吹山は厳しく、そして余りに広大でした。いくつかの反省があり、教訓がありました。
 私たちは遭難した高校生が残してくれた、この経験を大事にし、忘れることなく伝えていきます。 
 この捜索において「淡海」は実によく飛んでくれました、雲の切れ目をぬっての偵察、消防署山岳救助隊の山頂搬送、地上隊が接近できない深い谷筋の捜索等は淡海でなければ不可能でした。さらに、捜索中の救助隊員滑落に対しては、日没ギリギリのレスキューを果たしてくれました。ありがとう「淡海」

     

        

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