●焼物(やきもの) 焼物(やきもの)のことは、沖縄では「ヤチムン」とよばれています。焼物が沖縄に伝わったのは、今から500年前の14~16世紀。当時の琉球は、中国や東南アジアとさかんに行き来していたことから、焼物のつくり方も入ってきたと思われます。 1609年に薩摩(さつま:げんざいの鹿児島県)が琉球をおさめてからは、朝鮮(ちょうせん)から技術者をよんだりして学んだため、どく自の発てんをしました。 沖縄の代表的な焼物が、げんざいの那覇市にある壺屋(つぼや)でつくられる壺屋焼で、国王が国をあげて生産にあたらせたものです。げんざいでも焼物の町として知られる壺屋には、地元の人ばかりでなく、観光客も大ぜいおとずれています。 |
![]() 沖縄の代表的な焼物「壺屋焼(つぼややき)」 |
●染織物(そめおりもの) 琉球王国がさかえた14~16世紀ごろは、中国や東南アジア、インドとさかんに取引を行っていたため、これらの地方から絣(かすり)や、染織(そめおり)の技法も琉球にもたらされました。これらの技法は、琉球王のほごを受けながらさらに発てんし、琉球どく特の染め織り文化を作り上げました。 沖縄でただひとつの染物「紅型(びんがた)」、インドから伝わったとされる「琉球絣(りゅうきゅうかすり)」、沖縄でただひとつの泥染め「久米島紬(くめじまつむぎ)」のほか、「芭蕉布(ばしょうふ)」「宮古上布(みやこじょうふ)」、「八重山上布(やえやまじょうふ)」、「ミンサー」など、沖縄の染織物の種類は、非常にほうふです。 |
![]() 染め織り(そめおり) |
●漆器(しっき:ウルシをぬって仕上げた器具) 漆器は、沖縄では14世紀につくられるようになりました。その技術は中国から伝わったものですが、「琉球漆器」としてどく自の発てんをし、外国に売れるほどのしつの高いものもつくられるようになりました。琉球で生み出された「堆錦(ついきん)」とよばれる方法でつくられています。 ●琉球ガラス アメリカ軍基地から出る、使用ずみのビンをとかして原料にしていた、琉球ガラスの歴史はまだ浅く、工芸品としてさかんになったのは戦後のことです。昔はアメリカ人がお客だったといいますが、げんざいでは赤や青などの、7種類の色とデザインが観光客に人気です。 |
![]() 琉球漆器(りゅうきゅう) |