県指定文化財 彫刻 聖徳太子立像

(しょうとくたいしりつぞう)


一身田 厚源寺所有    昭和34年7月27日指定
 一身田の高田本山専修寺の”山門”前に(西に”唐門”もある)、お寺が並んでいる。
西にあるのが(ちえこういん)で、石畳の道路を挟んで東が玉保院、その東に厚源寺がある。

智慧光院には津市定文化財の絹本著色阿弥陀如来像がある。

聖徳太子像は像高71.1cmの南無仏太子像といわれる像で、太子が2歳の時の正月、太陽に向かって「南無仏」と唱えたと言う伝説に基づく姿を刻んだものである。
円頂に丸々とした肉好きの顔、あどけなさの中に異彩を放つ目、高く引き締まった鼻と口元は、聡明な、それでいてきかん坊の雰囲気を表現。
合掌する腕はたくましく、手の甲は幼児のそれらしく写実的である。

上半身は裸で、下半身は緋色の裳を着けている。
鎌倉時代の太子信仰が流行した時代の彫刻であるが、伝来については不明である。
しかし、子供の夜泣きが直ると言う「夜泣きの太子」としての伝承もあり、母親の信仰を集めてきた。

厚源寺は専修寺の末寺であるが、天文15年(1546)付けの「厚源寺玄祐申状」の中で、専修寺のの前進である無量寿院を建立するために、厚源寺を開いた浄祐が寄進している事から、専修寺が一身田に建てられる前からあった寺のようである。

聖徳太子立像は昼間であれば何時でも見ることが出来る。

本文は”厚源寺の説明板及び津市教育委員会発行の津市の文化財”を参照しました。



 厚源寺と中央が聖徳太子立像


  聖徳太子立像


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