重要文化財 書跡
  御野国加毛郡半布里(みののくにかもぐんはにゅうのさと)
  大宝二年戸籍断簡(たいほうにねんこせきだんかん)


個人 所有    昭和53年6月15日指定
津市大字垂水
  御野即ち美濃国内の戸籍の一部。
正倉院に保存されていたが、江戸時代末期から明治にかけ調査修理の過程で流出したものとされる。

大宝2年(702年)に製作され、加毛郡半布里54戸のうち、中政戸県主族長安戸に属する2人と、中政戸秦人都弥戸の全員を記している。

半布里は現在の岐阜県加茂郡富加町羽生を含む同郡内とされる。
(http://cscns.csc.gifu.gifu.jp/virtual_museum/sanpo/14/p1.htmをご参考に)

文字は、力強い書風で、同年作成の筑前国や豊前国の戸籍に比べ古体の筆法である。
料紙は穀紙で二紙からなり、継目裏には「御野國加毛郡半布里太寶貮年戸籍」と墨書きされている。
紙背は、千部法華経充紙断簡で、「廿年二月」の年紀がみえ、天平20年(748年)に行われた千部法華経の書写事業の一端を伝えている。

 

 

本文及び写真は”津市教育委員会発行の津市の文化財”を参照しました。
2002年1月作成


御野国加毛郡半布里
大宝二年戸籍断簡

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