白山湯の谷、白山釈迦岳丸岡谷

日 時:2003年4月26日〜27日 天候:26日雨のち晴れ、27日晴れ
メンバー:滋賀労山山スキーネット4人(たにうちさん、ひじかたさん、みやけさん、たかはし)
コースタイム:26日 市ノ瀬9:13-別当出合10:33/11:06−甚之助小屋13:45-室堂16:03 冬季小屋泊
  27日 室堂7:25−御前峰8:13/9:15−大汝峰9:57/10:50−白山釈迦岳12:25/50−林道14:12−市ノ瀬15:22


室堂からの夕日

 お泊り山行のご褒美。きれいな夕日が見られました。明日もたのんまっせ。
 冬季小屋はきちんとされていて気持ちよかったです。ボクら4人と単独行の人と5人だけでした。

御前峰からの展望

 翌日、期待どおり晴れてくれました。室堂のほとんど建物は屋根しか見えません。別山の右手奥には先週行った石徹白の山々がのぞいてます。

湯の谷上部の広大スロープ

 大汝を大きく回りこんで、湯の谷に飛び込みます。ちょっと雪は固めですが、でっかいスロープです。

登り返し途中からの湯の谷

 真ん中上部の雪のない大汝峰から左に湯の谷が落ち込んでいます。
 登り返しは標高差約170m、すぐに鞍部につきあとはだらだら稜線を行きます。

丸岡谷上部

 白山釈迦岳(写真右上針葉樹の裏)の左から急斜面に飛び込みます。雪もつながり、滑りやすい斜面でした。

丸岡谷中間部の滝

 心配していた滝も、何とか左岸に雪がつながっていてくれて滑走可能でした。でも、上部は雪割れも現れており、もう少したてばヤバイかもしれません。

釈迦新道あたりから別山を望む

 終始、その姿を楽しませてくれた別山をツアーの最後に釈迦新道下部から望みます。
 丸岡谷から離れ、ブナ林の尾根に上がり、重い雪でしたが素敵なツリーランを楽しみました。

【記録】

 初めての室堂冬季小屋泊による白山山スキーを目一杯楽しもうと、東面滑走を含めぎゅうぎゅうに詰め込んだ計画でしたが、天候の具合等でものの見事に計画大幅変更と相成りましたが、白山湯の谷、白山釈迦岳丸岡谷などは予想どおり素晴らしいところでした。

 前夜の車中宴会までは元気だったのに、翌朝、急遽、おばたさんが足の不調を訴えられ参加できなくなってしまった。残念。一方、天候も予想どおり小雨が止まずのんびりしていたが、9時過ぎに早い回復を期待しつつ仕方なく雨の中を出発した。別当出合まで除雪された道を黙々とひたすら歩くと、そこにはまだ1mを超える雪が残っていた。今年は多いと期待する。雪解け水でゴウゴウと流れる別当谷にかかる吊り橋は今回は底板が外してなくて一安心。最初の台地上への登りを正面の小尾根に取り付いてしまい、設置されたロープを頼りに一汗かいてしまう。ここからすぐにシール登行。ところが荷物が重い。既に雨により当初の滑りまくり計画は狂い、一人でビール6本、バーボン等々を持ち上がる宴会仕様の山行に成り果ててしまったからです。雨は次第に止んできたものの、かわりに汗がポタポタ落ちてきます。

 甚之助小屋の手前で休憩したあと、いつものように甚之助の上部で右にトラバースしジグザグに急登をあがり、弥陀ヶ原へ。空は晴れ上がり、別山以外は雲海の下、という感動的光景が待っていてくれました。今日はあと宴会だけなもんで、写真撮りまくりでゆっくりして16時過ぎに室堂に到着。先着は2組程度でした。冬季小屋はとてもきれいでした。雲海に沈む夕日を見たあと、宴会に。ビールが体に染み渡り、食料担当のおばたさんが用意してくれた「キムチ鍋」が暖まっておいしい。「おばたさ〜ん、ありがとう。おいしいよぉ。」。登山口で無念の待機となったおばたさんに、感謝の気持ちよ、届いてくれ!ちなみにメールも圏外でした。

 翌日、見事に快晴。しかし、風は強かった。クトーをつけ御前峰の肩を経由しピークへ。御前峰からの東面台地への飛び込み計画もキャンセルし、大汝峰へ向かう。このピークでも大休止のあと、大きく回りこんで湯の谷へ。大きな斜面の湯の谷はちょっと雪が堅かったものの、素晴らしかった。大きなターンで気持ちよく滑って高度を落とし谷に下りる。谷の中もそんなにも荒れていないが、さすがに雪が腐ってきた。湯の谷屈曲点の1,870mあたりからシールで登り返し。すぐに鞍部まで着き、そこから白山釈迦岳ピークまでちょっとしたアップダウンの続く稜線を進む。このあたりで、今日朝一の4時半に市ノ瀬を出発してきた金沢在住のテレマーカー氏と一緒になりました。軽量でもありぐんぐん進んでいかれる。やっぱ、山スキーは機動性、軽量化を重視すべき。滑りが楽しいし、日帰りだと、そう、家庭にも負担が少ない。みんなが喜ぶ…。それはそれとして、暑い日差しの中、稜線西側の宮谷の大きな斜面を眺めながら白山釈迦岳へ向かうと、ピーク北西には3人程度のパーティーも窺えました。福井ブナのYAMADAさんだったかな。

 標高2,053mの白山釈迦岳でビールで乾杯した後、ピーク左から丸岡谷へ飛び込みます。最初はちょっと急だが適度に緩んだ雪の斜面を気持ちよく滑っていける。湯の谷に比べればもちろん幅は狭いがなかなか楽しい。途中の滝では、一部水流が露出していたが、左岸に雪がつながっており難なくクリアできた。でも、もうしばらくすると危ないかも。その後も谷を滑り、標高1,450mあたりで左の尾根に滑りあがる。そこは、また素敵なブナの原生林であった。ツリーランを楽しみ、ぎりぎりまで滑って釈迦新道の夏道へ。スキーを外して10分足らずで林道に出た。橋を渡り、崩壊の進む急な法面下や天井に穴の開いたトンネルなどしばらく進んだあと、1,111mあたりから再度スキーを付けて林道左の土手下に残った雪を滑って、市ノ瀬への登山道分岐へ。そこから、35分程度歩いて、市ノ瀬で待っていてくれたおばたさんのところに到着しました。「ごめんなさい。おまたせ〜。良かったわ〜。今後は絶対に一緒に行きましょう。」

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