飛騨 輝山(2,063m)
−評判どおり。寡雪でも、北面パウダーいただき−

雪煙巻上げ、やまもりさんが行く!

 雪を求めて、今回も飛騨へ。
 平湯温泉の西、福地温泉の南に聳える輝山(2,063m)。いろんなコースからの報告が最近多くなりましたが、今回は福地温泉からの北北東尾根コースを選択。
 もう少し雪があればパーフェクトでしたが、それでも十分満足できるパウダー山スキーでした。

日 時:2007年1月27日(土)   天 候:くもり時々雪
メンバー:やまもりさん、ひじかたさん、たかはし(以上、滋賀労山山スキーネット)
コース・タイム:福地温泉口960m地点7:15−輝山北北東尾根1,651m南鞍部10:45−山頂12:45/13:30−1,651m南鞍部14:30−1,400m地点15:30−960m地点16:30
1/25千図:焼岳

標高1,400m近くの尾根上の巨木
△1,651mを巻いて「リトルカナダ?」を行く 鞍部から山頂へ続く尾根を登っていく
標高1,300m辺りでも、まだまだ楽しめます。

【記録】

 2週間前に猫岳へ行った際に地元のボーダー氏から、「輝山は南面よりも北面がいいですよ」と言われ、いつかはと思っていた矢先、早川さん+名人チームの輝山北面の報告を目にすることに。やっぱり、このチーム、いいところを観察(嗅覚)鋭く、すぐに見い出してしまう。これもまた、名人芸。

 一向にまとまった降雪がなく、当初は乗鞍岳北方の四ツ岳を予定したが、天気が悪そうなので輝山に変更して滋賀を出発。朝方、福地温泉入口につくと既に2台が駐車。7:15にシール登行を開始し林道をちょっと進むが、適当な登り口がなく、後戻りするようにスキーをもって数mほど登り、台地に出た。(何のことはない、福地温泉に通じる道路脇の方に道がありました。)

 先行のトレースを利用させていただき、輝山の北北東に伸びる尾根を目指す。しかし、今年の寡雪は悩ましい。1,175mあたりで尾根にシールで乗り上げたが、ここまでの雪は滑るには少なすぎる。周囲の山の上部はガスの中で、展望はきかない。
 パラパラ降る雪の中、雑木林の尾根を忠実に高度をあげる。標高1,400m辺りに報告されていた巨木(ミズナラ?)が雪をかぶり美しく、その後も大きな木に出会う。1,540mあたりから細い尾根の登りにちょっと苦労して、1,651mのピークを右から巻いていく。この巻き道は気持ちのいい針葉樹の木立の中を抜けていくが、「この光景はバンフあたりをほうふつとさせる、リトルカナダだ!」(ひじかたさん談)だそうです。

 雪は次第に風とともに強くなる。2週間前猫岳への途中から見たこの輝(てらし)山は、その名の通り朝日に輝いていたけれど、今日は「てらさない」ようです。

 やや強い風雪の中、1,651m南の鞍部で一服し、ここから山頂まで残り450mの登り。途中、先行の飛騨の山スキーヤー氏が、山頂で出合ったという南から登ってこられた富山の2人パーティーを北面に案内して降りてこられた。ラッセルのお礼をいい、美しく雪を被った樹林の中をスキーを進め、12:45輝山の山頂着。

 ここでも、南から登ってこられた富山の2人パーティーに出会った。展望は効かないが、風もなく比較的穏やかな天気の中、のんびりくつろいだ。2週間前の無茶苦茶寒かった猫岳山頂とは大きな違いだ。

 13:30に山頂を出発。樹林の中のパウダーをいただく。下りは広い尾根や分岐ではルートを間違えやすく、展望も効かないので、GPSで時折位置を確認しながら、少しでも開けた斜面を選んで滑る。例年通り、もう1m積もればブッシュもほとんど埋もれ、もっと素晴らしいコースとなることでしょう。

 鞍部からわずかに登り返し標高1,651mを巻いて、狭い尾根を横滑りでクリアーしたあと、標高1,400m辺りまで往路の広い尾根を気持ちよく滑り、巨木まで戻った後、北面に飛び込んだ。なお、先行パーティーは標高1,530m辺りから北面に飛び込まれたようです。疎林の中の気持ちいいパウダー滑降をここでも楽しめ、交互に写真撮影を楽しむ。標高1,100mあたりで杉の樹林帯に入っていくが、杉林の中は意外に雪が残っていて、まだまだ滑れ、結局、道路脇まで見事に滑れました。

 こんな記録的な寡雪の中で、山頂から標高差1,100mの満足いく山スキーとなりました。

そして、締めは平湯温泉の「ひらゆの森」。この温泉施設は新しくてたくさんのお風呂もあり、料金は500円。お薦めです。小雪降る露天風呂でゆっくり疲れをとって、滋賀に戻りました。

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