蓮華岳(2,799m):蓮華大沢右俣
−山頂から標高差1,000mを快適な斜度で満喫!−

蓮華岳山頂からの剣・立山連峰

 見事に晴れわたったこの日、針の木沢から蓮華岳、そして蓮華大沢を滑った。
 予想以上の快適斜面で、1ケ月ぶりで溜まっていたものをすっかり解消できました。

日 時:2009年4月18日(土) 天 候:快晴
メンバー:おばたさん、やまもりさん、みやけさん、たかはし
コースタイム:扇沢駐車場6:15−大沢小屋付近最終堰堤7:15−針の木小屋9:55/11:15−蓮華岳頂上12:35/13:25−(蓮華大沢右俣)−針の木沢出合14:35−扇沢14:55

最終堰堤付近から望む針の木岳 そして、左に目を転じれば蓮華大沢右俣が落ち込む

 大沢小屋付近の雪渓から望む蓮華大沢右俣、下部にデブリが見えるが概ねきれいな斜面。楽しそうです。

針の木峠から槍穂高連峰 北には、鹿島槍から奥に白馬連峰

 針の木峠からの展望は絶景!遠く富士山まで久しぶりに眺めることができた。 
峠からスキーを担ぎ、山頂手前でまたシール歩行で、蓮華岳に到着。

蓮華岳山頂から剣・立山連峰 同じく山頂からの針の木岳

 さあ、一息ついたら飛び込みましょう!蓮華大沢へ!

  針の木沢まで標高差約1,150m。最初は急斜面ながらも広く、次第に狭くなり、デブリの脇を抜け、最後は流して針の木沢へ。変化のある素晴らしい沢です。蓮華大沢右俣!

【記録】

《目的地の変更》
 当初は扇沢から爺ケ岳を目指そうとしたものの、稜線直下が急斜面となりなだれなどもいやらしそうなので、反対側の針の木雪渓から蓮華岳そして蓮華大沢右俣を滑ることに決定。→結果的に、扇沢は明らかに雪不足で、蓮華岳から望むと沢の上部もあまり楽しそうではなく、一方、蓮華大沢は極めて快適で、変更は大正解。

《針の木雪渓》
 10年ぶりの針の木雪渓。前回はよくわからず夏道をとったため大いに時間がかかったが、今回は無料駐車場の向かいから鉄板の橋を渡ったところからずっとシール登行ができ、時間短縮。
 1時間弱で大沢小屋近くの堰堤に到着。ここからは目の前に針ノ木岳が聳え、左には蓮華大沢右俣が上部は広く、ノドの狭い部分も持ちながら、落ち込んでいる。途中にデブリも発生しているが、滑りには問題はなさそう。楽しみ。よく見ると大沢を登っていこうという山スキーヤーが一人いる。ボクたちは安全策をとり、針の木雪渓を詰めていく。
 雪渓も大きなデブリが発生しその横を通って、マヤクボ沢の出合へ。ほとんどのパーティーはマヤクボ沢に入っていくが、ボクたちは針の木小屋へ。シール登行で、クトーも使うことなく鞍部に着いた。

《北も南も大展望》
 雪に埋もれた小屋のある鞍部から、まず迎えてくれたのは遠く富士山。白く雪をまといいつもの姿で上品に聳えている。そして、この辺りで北アルプスの主稜線は大きく曲がっているので、北にも南にも展望が大きく広がる。南は、槍・穂高連峰から裏銀座の山々。北に目を転じると、爺、鹿島槍、その奥には白馬の山々。(ここれはまだ剣は見えない。)
 メンバー待ちを含めここで1時間20分ほど、大休止。

《蓮華岳へ》
 一旦スキーを担いで小屋横の急登の後、夏道に沿って進み、山頂手前で再度スキーをはいて一息で東西に長い山頂に到着。風もあまりなく、ここでも360度の春のアルプスや信州の山々の景色を楽しむ。特に、黒部川の向こうに壁のように並び立つ剣・立山連峰の見事さは素晴らしい。別のパーティー3人も蓮華山頂に程なく到着。
 山頂までは、特に危険な箇所もなく、本当に快適な登りであった。右俣の直登に比べ距離は長いが、比較的安全で、雪渓から稜線の登りと変化もあり楽しい。

《標高差1,400mを滑降》
 2,799mの山頂から滑り出し、稜線の薄くなった雪に隠れた石にガリッといわされながらも、右俣ドロップポイントの入る。別の3人パーティーが先に滑り出し、まっさら斜面にちょっとキズが入っているのは悔しいが、仕方がない。先日の雪が少し重めの新雪となっているかなりな急斜面を無理せずに楽しむ。バーンなど雪質によっては厳しい滑りを要求されるかも。上部は本当に大きな斜面で次第に狭まってくるが、これもコースのアクセントで一つの魅力である。2,200m辺りから下はデブリが発生し、その横を滑っていく。大沢の右俣と左俣が一つになる1,900mまで快適な急斜面を堪能しました。針の木雪渓に滑り込んだ後は、ほぼ直滑降で駐車場横にちゃんと到着。

《おまけ》
・入浴は、大町温泉郷の薬師の湯(600円)で汗を流し、高速代1,000円の恩恵を往復ともに預かって滋賀に帰りました。

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