雨飾山P2(1,838m)
−新雪ラッセル・滑降と静寂のブナ林−

雨飾山を目指して−
 頂上右横の白い台地状がP2(1,838m)で、南尾根山スキーコースの最終目的地です。


日時:2006年2月18日(土) 天候:快晴
メンバー:おばたさん、ほんださん、おのさん、やまもりさん、たかはし
コースタイム:栃の樹亭前7:04-夏登山口8:09-南尾根△1,510m9:32/10:15-P2頂上11:37/12:10-△1,680平坦地12:30/50-大海川13:50-栃の樹亭14:57

 昨年に続いて雨飾山へ。今回は、パウダー狙いの2月、南尾根からP2(1,838m)を目指します。

 道の駅小谷から登山スタート地点の栃の樹亭へ移動すると、西には北アルプス五竜、鹿島槍そして爺がくっきりと、実にすがすがしい朝です。
 幸いにも、前日の雪が登山口で20cmほど新たに積もり、林道を進むに従ってその量も増し、軽い雪のラッセルは気分を高揚させてくれます。1時間ほどで建物のある夏の登山口に着き、ここから左の沢に入り、△1,510mのピークへ向かいます。

朝の北アルプス連峰 △1,510m手前のブナ林

 誰も歩いていない新雪ラッセルは楽しいなぁ…。ところが、頚城山系の住人、森の熊さんの足跡らしきものが点々と…。そして、真っ白なウサギも斜面を駆け上がっていきます。大切にしたい自然です。

森の熊さんの足跡

 特に急なところもなく、静寂の心癒されるようなブナ林の中を△1,510mピークへ。
 ここからは目の前にP2への尾根が一望でき、一旦少し下って、標高差340mの最後の登りです。この日は、2月にしては暖かい日差しがサンサンと照りつけます。その結果、新雪が変質し湿気を多く含み、標高1,650mあたりから上では、スキーが雪に埋もれたままでは前へ進めなくなり、一歩ずつ板を雪から出して苦渋のラッセルとなりました。でも、ようやく、出発から4時間30分で目的地のP2に到着。

自然の造形美 P2からの雨飾本峰

頂上からの景色は素晴らしかった。特に来月に行こうと思っている金山をはじめ焼山など頚城の山々、そして、お馴染みの白馬連峰や真っ白い雪倉岳など北アルプス連山。これだけの展望を与えてもらったら、もう大満足。

焼山、火打(少し)、金山、天狗原山 遠く北アルプス連山 中央に白馬岳

 さあ、滑降に移ります。南斜面は雪は変質して重いですが、誰も滑っていない斜面はいいもんです。ただ、一度こけるとなかなか起き上がれず、体力を消耗。
 そして、標高1,650mあたりから東面のブナ斜面に飛び込みます。ここは方角の関係でまだ雪はよかった。まっさらの白い斜面をそれぞれ5人が思い思いのシュプールを描きます。でも、やはり速攻で登って、軽いパウダーを楽しむのが、いいんでしょうね。

おのさん、大斜面を飛ばします 雪煙巻き上げ、おばたさん

 ブナ林の中の滑降もちょっとした斜面の向きの違いで雪質も大きく異なり、標高も低くなった谷あいの北向き斜面でも意外に軽いパウダーも楽しめました。そして、大海川へ。頂上から標高差約700m、十分楽しませていただきました。

 雪に埋もれた大海川では、これまた楽しみにしていたドロヤナギの大木を1年ぶりの再会。
また来るからね、と約束して帰路に着きました。

ドロヤナギに再会を誓って

 結局、この日P2を目指したのはボクたちだけでした。定番コースと思い、たくさんのパーティーが来るんだろうな、と思っていたので拍子抜けしながらも、静かな山スキーを楽しめよかったです。
 栃の樹亭の温泉につかって疲れを癒し、糸魚川では念願の「すし活」で特上ちらしを大奮発!気持ちも、お腹も満ち足りて滋賀へ。


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