越中 大品山(1,420m)
−名人のラッセルに助けられ、手軽にパウダーを満喫!−

ブナ林のパウダー滑降

 当初は白鳥山を目指したものの、上路は悲しいばかりの雪不足のため、急遽地図を持っていた大品山に転戦。
 10時出発も、何と名人たちのラッセルに助けられ、大品山からはブナ林の中の新雪パウダー滑降を先週に続いて満喫できました。

日 時:2007年2月4日(日)   天候:快晴
メンバー:やまもりさん、おばたさん、ひじかたさん、たかはし(以上、滋賀労山山スキーネット)
コースタイム:粟巣野スキー場トップ10:05−貯水池10:40−△1,229m南鞍部11:35−大品山12:20/13:15−貯水池14:30−粟巣野スキー場ボトム15:00
1/25千図:小見

ゲレンデトップから先行のトレースを使わせていただいて、GO!

そして、大品山山頂へ。今年もピラミダルな鍬崎山が「まだ、来んのかいな」と、言っている。
快晴ながらも、大日や立山連峰は山頂部で雪煙を上げ冬山の厳しさを見せている。

越中のマッターホルン・鍬崎山 大日〜立山連峰

 大品山でのんびりしたあとは、今回もありがたくパウダーいただき。

これは、やめられません。

【記録】

 どれだけの雷光・雷鳴が北陸の夜を切り裂いたことか!(ボクは後部座席で寝させてもらってたので詳しくは知りませんが、とにかくすごかった気がする。) 節分の夜、外に追われた鬼たちがその怒りをぶつけたようなすざましい雷・暴風・横なぐりの雨が「道の駅市振」の車中の4人を荒々しく包んでくれました。

 そして朝、雨はあがったものの風は強い。予定した白鳥山登山口である上路集落へ車を進めるものの一向に積雪は増えない。地面にうっすらとあるだけ。集落のおじさんから「昨日も登山者があったが、雪が少なく途中で引き返してきたらしい。」と聞かされる。風が杉林を揺らし、雪も降ってきた。
 協議の結果、白鳥山は大事にとっておき、ひょっとして積雪がなかったらと思って地図を持ってきた立山山麓粟巣野スキー場から大品山を目指すことにした。ここなら、この時間から転戦しても、そこそこ遊べるかもしれないと。対案としては、おなじみの栄食堂でたら汁の朝定食を食べ、近くの温泉につかってそそくさと滋賀に帰るという案もあったが、さすがに却下された。会の緊急連絡先に目的地の変更を告げ、立山インターから粟巣野を目指した。

 何とまぁ、あるところには雪はある。昨夜の雨もここでは雪だったようだ。山々の木が雪をまとい、日に輝き美しい。もっと早く、ここに変更すれば…という後悔の念もちらほら。ともかく、スキー場駐車場で急いで準備をし、時間が時間だけにやむなく、リフト1本を利用して、ゲレンデでトップに10:05到着。

 昨年、大品山の向こうに聳える鍬崎山を目指して途中敗退した1年ぶりのコース。今回は大品山までのんびり行きましょう。すると、先行の2人パーティーらしいトレースが続いている。それも、トレースは既に雪にやや埋もれて。これはどうも今日の相当早い時間に鍬崎山を目指して出発した様子、ひょっとしたら早川さんたち名人2人組かもしれない。ちょっとトレースを外れると相当のラッセルとなり、これは鍬崎山まで大変、でもあの2人組なら根性と体力で到達するだろうな、話しながら我々は有難くトレースを使わせていただきました。助かりました。

 標高1,000mの貯水池からは、純白の大日岳から立山連峰の大展望が広がる。昨夜天気がウソのよう。貯水池横の細い尾根も先行のトレースは短くジグをきり、無駄な体力を使うことなく効率的に登っていく。ウンウン、なるほど。△1,229mの鞍部から先はさらに雪は深くなり、さぞかしラッセルはきつかったと推測。ボクらは、2月とは思えない陽光ふりそそぐ静寂のブナ林を楽しみながら登らせていただきました。

 そして、1,420mの大品山山頂。目の前には、今日も見事に、越中のマッターホルン・鍬崎山が天に聳えています。
マッターホルン、アルプス、おっと、突然、越中の山岳にミスターH氏の発するヨーデルが鳴り響きます。これには山彦さんも、恥ずかしげにずっと小さな声で応えてくれました。ゾンデで計ると積雪は3m。やっぱりあるところにはあるんですね。でも、赤テープが2〜3mも頭上の小枝に巻かれているところから、例年に比べると相当雪は少ないようですが。
 先行の2人は鍬崎山山頂を目指してどこにいるんだろうと、目を凝らすが、まだまだ鍬崎山は遠く、確認できませんでした。

 大休止の後、いよいよブナ林の滑降を楽しみましょう。でも最初は、北面ながらやや重めのあまりの深雪にスキーが思うように滑らず、いらだちますが、北面よりちょっと日が当たる斜面の方が下の雪が締まり新雪を楽しめるのでは、というおばたさんの提案を実行に移したら、これは大正解!雪崩を気をつけながら、貯水池へ続く谷を喚声とともに新雪を巻き上げました。貯水池に落ちる前にもとの尾根に戻り、よかったよかったとみんなご満悦。ゲレンデ手前の送水管横の杉林でもパウダーを楽しめました。

 スキー場ボトムで滑降を終了し、駐車場に戻ると、金沢と山梨ナンバーの車が雪を被って並んでる。やっぱり、名人たちでした。ラッセルありがとうございました、そして、新雪斜面をギタギタにしてすみませんでした。

 今回は、事前の情報収集不足で目的地の急遽変更という事態となりましたが、結果としては満足できる山スキーとなりました。

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