MTB山行
松尾寺山〜竜宮山〜鎌刃城

松尾寺山(左端)、八葉山(中央)、竜宮山(見にくい)の稜線、そして右端から左へ回り込む鎌刃城の尾根

 東海道線JR醒ヶ井駅を起終点に、MTBで出発。醒ヶ井養鱒場からは林道をこいで松尾寺跡へ、そして担いで松尾寺山へ。ここから稜線上を南東に向かって、八葉山、竜宮山へ。林道に一旦下った後は中世戦国の山城、鎌刃城の遺構を経て、番場への尾根を下ります。(写真は長浜からの遠望)
 一周約4時間の半日コースで、稜線や尾根上もかなり乗れて、そして、近江の山特有の歴史のお勉強も堪能できる。どうです、ここはお薦めです。

日 時:2003年9月19日  天 候:晴れ
メンバー:単独
コース・タイム:JR醒ヶ井駅9:07-醒ヶ井養鱒場9:19-松尾寺跡9:47-松尾寺山10:06/10:15-八葉山11:00-竜宮山11:10/30-林道出合11:38-青竜の滝11:48-鎌刃城12:10−番場12:56-JR醒ヶ井駅13:08
2万5千図:彦根東部

重要文化財:九重塔

 醒ヶ井駅から約4kmで醒ヶ井養鱒場に着きます。ここから右手の林道に入り、車止めのゲートにはちゃんと人と自転車(これはないない!)が通れるように四角く進入口が開けてあります。林道はコンクリート舗装からすぐにガタガタ道となり、ゆっくりとしたペースでこいでいきます。舗装道よりはシンドイけれど、MTBで石や溝を避けながら登るのもいいもんです。
 そして、駅から標高で300m近く登ったところが松尾寺跡の入り口です。ここからは、山道ですがハイキングコースなので整備されてます。

 山門を入り、石段を登っていくと鎌倉時代の九重塔や礎石のある松尾寺跡です。ここの本尊は飛行観音で今でも航空関係者の信仰を集めてます。ここから松尾寺山503mまではMTBを担いで、ちょっとです。
 
松尾寺山(503m)

 ここは雑木に囲まれていますが、わずかに北にいった所からは北西方面に琵琶湖などが展望できます。さて、ここからが本日のお楽しみ、八葉山から竜宮山へ続く稜線のMTBランディングの始まりです。
 このコース、途中の地蔵峠までは、6月に子どもを連れて米原町西坂から登っておりコースはOKで、それから先は巡視路などもあり、また、地元「番場の歴史を知り明日を考える会」の皆さんが、鎌刃城からずっとハイキングコースを整備中ということでもあり、きっと大丈夫でしょう。
地蔵峠までの快適な道
 峠まではハイキング道約0.5kmです。

 峠からしばらくは雑木の中の山道で感じがいい。530mピークへ担いだ後、しばらくは杉の植林帯の中を乗って下ります。ルートは一部不明瞭ですがテープも所々あり問題ないです。
 八葉山(601m)への鞍部にある鉄塔下からは西に琵琶湖がうっすらと望めます。このコース、ほとんど樹木に包まれ、数少ない展望ポイントです。
自然庭園のような竜宮山(540m)山頂

 2万5千図には八葉山も竜宮山も表示がありませんが601mの八葉山から南東の方角へ続く稜線の最後のピークが竜宮山。稜線から林道への分岐地点より100mほど進むと、鉄塔が立っており霊仙山から彦根市武奈、男鬼(おおり)方面への展望が利きます。そして、その先が竜宮山頂です。
 分岐に戻り、植林帯の中をジグザグに乗っております。ほどなく広い林道に出ました。ここから下りにかかりますが、すぐに分岐があり目指す青竜の滝、鎌刃城は左の細い林道に入っていきます。間違いのないように。調子よくそのまま右に広い林道を進んでしまい、引き返してきたのは、ボクです。
青竜の滝

 林道分岐から少し下ると、右手に鎌刃城への山道入り口があり、その先に青竜の滝への下り口があります。静寂の山に細く落ちる一筋の滝です。
 北側の尾根に設けられた鎌刃城への水の手として、滝口には岩盤をくり抜いた石樋が残っており、2001年には地元の有志が、実際に、木樋などで滝口から城跡まで約700mにわたって水を引き、はるか中世の当時の様子を再現されました。
鎌刃城跡(主郭)

 鎌刃城への分岐に戻り、その名の由来とも言われる、鎌の刃のようにやせた尾根をMTBを担いで下ります。途中、尾根をたち切った「掘切」も何箇所かあり、副郭を経て、標高384m地点の尾根を削平した曲輪に主郭跡があり、北側に通路遺構(近世城郭の大手道に相当)などが発掘されました。
 鎌刃城は応仁の乱の頃には既に築城され、16世紀後半の廃城まで、江南の六角氏と江北の京極氏・浅井氏との境目の城として、攻防を繰り返した。この城は土塁が主流であった当時としては珍しい石垣が随所に見られるなど貴重なもので、また、地元の住民の人たちが中心になって保存整備活動をされました。
番場への尾根道

 鎌刃城で十分歴史の勉強をした後、再びMTBの活躍です。なだらかーな尾根が北の方向に、番場を目指して伸びています。2万5千図に偽りはなく、とっても楽しめる山道です。途中、西番場への道を分け、東番場へ向かい、その後蓮華寺方面との分岐では、左の番場方面へ下って、竹林を過ぎると、名神高速のガードをくぐり、中山道に出ました。
 番場からは、JR醒ヶ井駅まで10分余りでした。

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