MTB山行

三国岳(776m)

−残されたブナ原生林と芦生の演習林、感動的な美しさ−

生杉ブナ原生林入り口

 この日、白倉岳〜雲洞谷山への縦走のあと、時間もあったので朽木の最奥の集落「生杉」、ブナ原生林のある三国岳に向かいました。
 まさしく、今まさに紅葉真っ盛りというベストタイミングの幸運に恵まれ、さらに芦生の京大演習林にも足を伸ばすことができました。ここには、本当にいつまでも残さなければならない自然の姿がありました。
 もっと、ゆっくりしたかったんですが時間がなかったのが残念でした。 

日 時:2003年10月30日  天 候:晴れ
コース・タイム:(大津市栃生14:05)−生杉ブナ林入り口14:40−地蔵峠14:53−三国岳15:24/40−ブナ林入り口16:17
2万5千図:古屋

 なんて朽木村は奥深いんでしょう。安曇川沿いの大津市栃生を14時過ぎに出発し、葛川梅ノ木町から西に向かうと、道は一旦京都市に入り込み、また滋賀県に戻り針畑川に沿って遡ります。あっ、こんなとこでガソリンの警告ランプがついたではないですか。何とか生杉経由で朽木村市場までもってほしいなぁ。こんな状況の中では、余計に登山口の生杉が遠く感じます。

 ようやく、生杉から林道に入っていくと、木々は見事に色づいています。ブナ原生林入り口に到着し、MTBを車から降ろして、林道を登り始めると、何とゲート手前に3台もの江若バスが、平日なのに。前面の表示を見ると、この自然を楽しむツアーのようです。未舗装林道をえっちらMTBで登っていくと、案の定、林道を下ってくる団体さーんに遭遇しました。例によって、「何っ、自転車が来たよっ。」とか、「頑張るねぇ」とか言われ、一応、にこっとして、「こんにちは」と返事しましたが、でもよかった、ここで会って。これで静かな山行が期待できそうです。

 10分ほどのこぎでゲートのある地蔵峠に着きました。ここは京大の芦生演習林の一部です。ここから標識に従って一旦下って、三国岳に続く枕谷へ入って行きます。

枕 谷

 三国岳へこの美しい枕谷を登っていきます。はるか日本海に注ぐ由良川の源流である、この小さな流れにそって静かにMTBをこぎます。
 平日のこの時間だからこそ得られる、心満たされるシーンですね。

 そして、谷を離れしばらくで、三国岳(三国峠ともいいますが)に着きます。ここはその名のとおり滋賀県と京都府と福井県の三県の境界です。少し切り開かれ展望が利き、東にはさっき遊んできた白倉岳の稜線と、その奥に武奈ケ岳から釣瓶岳など比良連山がくっきりと望めました。 
三国岳ピーク ピークからの展望・最奥に武奈ケ岳

 展望を楽しんだ後は、わずかに滋賀県に残された貴重なブナ原生林の一つ、生杉の原生林に足を踏み入れます。MTBは急坂のため全然乗れませんし、ブナをはじめとする木々の力強さと美しさに目を奪われて、とても乗っている場合じゃありませんよ。

ブナ原生林の紅葉

 というわけで、原生林を大いに楽しみ、出発地点に戻ってきました。
 生杉の集落から望む三国岳は山容としてはパッとしませんが、一歩足を踏み入れたら、もうとりこですね。

 さあ、伊吹まで帰りましょう。すぐに百里ケ岳の登山道がありました。ここも前から来てみたいと思ってたところですが、今回はタイムアウト。次回にしましょうか。おおっと、ガソリン警告ランプは消えるはずもなくいよいよ明るさを増してます(?)、でも、朽木って奥深いなぁ、なかなか中心部の市場に着きません。
 何年か前、金糞岳を目指し、浅井町高山の先で見事に車が止まってしまい、車からMTBをおろして4kmほど下流のスタンドまでガスを買いに行き、ビンに詰めてもらった5リッターのガスを手に、車までMTBを漕いだ、今だから笑える苦い思い出が頭をよぎります。うちのヤツは、「だから、あんたの車には乗りたくないんや!」とおっしゃる。

 なんとか朽木村市場でスタンドが見つかった。「すみません、20リッターお願いします。」(なんで満タンと違うんや!)。 でも、心は満タンでした。(○○○石油ではありませんが。)

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