MTB山行

木之本町 己高山(922.6m)

−一大仏教文化の遺構の山をMTBでめぐる−

山頂近くにある鶏足寺跡の遺構

 湖北の高月、木之本あたりから東に目を向けると送電線の鉄塔も気になりますがちょっと目につく山、それが己高山です。
 ここにはとても古い歴史があり、行基、役の行者、あるいは白山を開いた泰澄が草創と伝えられる己高山五箇寺の一大仏教宗教圏があったといわれています。己高山の山頂直下には写真のとおり鶏足寺跡が残り、麓にも多くの平安初期の貴重な仏像などが残されています。
 さて、山の方ですが、登りはMTBをひたすら担ぎながら途中の六地蔵や鶏足寺跡の遺構に遥かな過去に心を巡らせ、石道寺へ続く緩やかな傾斜の帰路はMTBほとんど乗りまくりという、絶好の楽しいコースでした。いいとこ、見つけたーっと。

日 時:2003年7月5日  天候:曇のち雨
メンバー:単独
コース・タイム:木之本町古橋8:22−登山口8:31−六地蔵9:01−鶏足寺跡9:42
−頂上10:00/10:10−△778分岐10:28−石道寺裏11:06−古橋11:12
標高差:160m〜923m(約763m)
2万5千分の1地図:近江川合

途中の六地蔵

 古橋の己高庵近くに車を止め、MTBで薄暗い杉林の中の林道をこいで行き、2箇所の分岐を標識に沿って進むと登山口に着きました。「1合目」という高時小学校卒業生の皆さんが作った標識がここにあり、雑木林の中のやや急な山道に入ると5分ほどで2合目が、またすぐに3合目、何か、早いなぁと思ってたら、4合目はなかなか来なくて15分後。それ以後はもう確認できませんでした。
 野鳥の鳴き声も心地よく、「ジャー」という鳴き声に似合わず羽の青色が美しいカケスも初めて間近で見られて嬉しかったです。六地蔵までくると、道も緩やかになってきます。
 六地蔵の少し先で仏供谷登山口からの道と合流し、寺跡まで800mとの標識がありました。 

 登坂能力で馬をしのぐ牛でもここまで、という「牛とめ岩」を過ぎ、標高800mを超えてくると階段状の平坦な場所、寺跡に着きます。草に覆われた中、多くのヤマアジサイが美しく咲いていました。
己高山頂上

 鶏足寺跡あたりは草が茂り、登山道がはっきりしてなくて道なりに進むと横掛けの道に入っていきました。ずっと、斜面をトラバースし、いつになったら頂上へ上がるんだろうと思ってたら、ようやく頂上まで100mの標識。急坂を上り平坦になると、ようやく三等三角点のある頂上に着きました。展望は良くありませんでした。
 誰もいない頂上で小休止の後、いよいよMTBの出番です。往路は急な部分が多くて面白みがないので、帰路は地形図からみて良さそうな△778経由の石道寺へのコースを選択しました。頂上から自転車に乗って三角点の奥に続く道に入っていきました。
絶好のシングルトラックコース

 頂上からジグザグにターンしながらゆっくりMTBに乗って下ると、ほぼ平坦なシングルトラックが現れた。予想外にとてもいい道。とっても楽しい。途中、送電線鉄柱の見晴らしのいい所で、ガサッという音にドキッとし、腰につけた南部熊鈴をリンリン手で鳴らしました。
 稜線通しにいくと、石道寺1.5kmなどという標識がありここを右折。稜線上にはその先もいい道が続くので見落とさないように。右折するとすぐ階段もある急坂。ここを担いでおりると、またまた続くシングルトラック。でも、古橋コースより利用者が少ないのか倒木も時々あります。
石道への稜線から己高山

 この周回コースは高時小の登山コースとなっているようで標識も整備されてました。高時小のHPをみると、校歌には「いざや少年己高団」を歌われ、この山への愛着の度合いがうかがわれました。なお、今年の親子登山は石道からの登山道が荒れているので古橋からの往復と掲載されていました。いつまでも、ふるさとの山を愛してくださいネ。
 さて、このコースはずっと緩斜面が続き、高尾寺分岐を過ぎて石道寺方面に向かい、林道に出る手前ほんの少しだけは全く乗れませんでしたが、それ以外はだいたい乗車できました。最後は石道寺裏から古橋に続くハイキング道を通って車に戻ると、ポツポツ雨が降ってきました。 
鶏足寺(旧飯福寺) 
 
 このコース最後に通過する所です。紅葉時は多くの人で賑わいますが、この日の光景もまたすばらしい。

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