石徹白周回ツアー

   薙刀山(1,647m)、日岸山(1,669m)、銚子ケ峰(1,810m)

日 時:2003年4月18日(金)  天候:晴れ
メンバー:単独
コースタイム:白山中居神社4:47−和田牧場跡6:04−薙刀山8:04/18−日岸山8:56/9:16−願教寺山10:30−銚子ケ峰12:01/12:50−白山南縦走路登山口14:20−白山中居神社15:51

東面にいい斜面を持つ薙刀山

 稜線上をのんびり薙刀山を目指します。先週末のものか、多くのツボ足跡が見られました。もちろん、今日はウィークディ。だぁーれもいません。

銚子ケ峰と笠羽谷全景

 薙刀山からの笠羽谷全景です。今回のこのコースは福井ブナのYAMADAさんの報告を参考にさせてもらって、計画したものです。笠羽谷には結構雪がついている様子でちょっと安心。でもその先はどうなっているのやら、見えません。

薙刀山北斜面

 日岸山から望む、薙刀山北斜面です。登り返しも考え、標高差200m程でしたが、気持ちよくターンができました。

日岸山から北の絶景

 一番左手前に崩壊した願教寺山、その奥遥かに小さく見える白山、白く尖がる別山、別山の右手前に三ノ峰、右へ二ノ峰、一ノ峰、そして笠羽谷の向こうに黒い斜面を見せる銚子ケ峰などの山々です。

とっても楽しかった日岸山北東斜面

 願教寺山への登り返しから望む、日岸山北東斜面です。標高差300mとっても気持ちよく滑れました。このあたりは時間さえあればどこでも滑れそうです。
 でもこの時期は所によって雪が割れてきており落ちないよう注意が必要です。

春うらら

 ぼーっと、していたいような素晴らしい春山を楽しんでいます。
 ところが、ここでちょっとへまをしてしまいました。スキーにシールを貼ろうとタオルで拭いていたところ、不注意でちょっと深く小指付け根を切ってしまいました。テーピング用テープできつくグルグル巻いて止血。

左から野伏、薙刀、日岸山

 銚子ケ峰へ向かう途中で振り返ると、今日越えてきた日岸、薙刀山、その奥に、メジャーな存在となってしまった野伏ケ岳が聳えています。どの山もとってもいい斜面を持っています。

銚子ケ峰からの別山

 別山から南へカラスノ谷に落ちる斜面。ドキドキする斜面です。ボクもいつかは。無理かな。

キクザキイチゲ ザゼンソウ

 白山中居神社への林道の途中には、結構たくさんキクザキイチゲがあり、楽しませてくれました。
 ぷらぷら、きょろきょろして歩いていると杉林の中にザゼンソウもありました。


【記録】

 3週間ぶりのお休みです。天候もよさそうなので、石徹白を周回するミニツアーをしてきました。いつもは伊吹から岐阜市までR21を利用するところを、翌朝少しでも早く朝立ちできるよう早く現地に着こうと、今回は関ヶ原ICから乗ろうとICまで行くと岐阜羽島まで17km渋滞、さらに追い討ちをかけるように東海北陸道美濃IC〜白鳥ICまで工事通行止めときた。おいおい、やめてよ。仕方なく岐阜各務ヶ原IC〜美濃IC間のみ650円利用となったが、経費節減でき、まあよかったか。24時過ぎに白山中居神社到着。

 翌朝、4時47分出発。まず和田牧場跡を目指して林道を行くと、30分程度で雪が林道を覆いスキーを履く。6時4分和田牧場跡に飛び出す。いいお天気です。雪は十分。本日の最終目標地である銚子ケ峰が遠く北に望める。薙刀山、日岸山、願教寺山を越えていきます。野伏の北東を巻いていって△1481mあたりの巨大な雪庇の下を通り、途中で雪の割れ目に落ちそうになってひやっとしたが、1500mあたりで稜線に上がる。左右の福井や岐阜の白い峰々を眺めながら進み、最後ちょっとピークの雪庇を右から巻いて1647mの山頂に8時4分到着。ほぼ予定どおり来られた。天候良し、雪の状態良し、体調もまずまず良し、なんとかミニツアーもいけそうだ。ここからは本日のツアーの最後に滑る銚子ケ峰から笠羽谷の全景も望め、見る限り雪も十分の様子である。

 最初の滑降に取り掛かる。日岸山との間の谷へ標高差約200mを気持ちよくターンする。再度シールを貼り日岸山へ登り返し、特に問題もなく30分の頑張りで、1669mの日岸山に8:56到着。目の前に願教寺山南西斜面が激しく崩壊し、その奥遠くに白山連峰が顔を出している。連休前後にはまた白山東面の谷を滑りたいものです。さて、今日2回目の滑降。今度は日岸山北東斜面へ標高差約300m。静寂の中、大きく広がる斜面に快感滑降を楽しむ。

 よも太郎山をパスし、願教寺の登り返そうとしたときにアクシデント。スキーにシールを貼ろうとタオルでソールを拭いていたら、不覚にもスキーのエッジで右手小指つけ根をちょっと深く切ってしまった。これはいかん。テーピング用テープでグルグルにきつくしばって何とか止血して、気を取り直して再度登行にとりかかる。願教寺山頂あたりは雪庇が一部崩壊しかなり不安定な様子。支尾根を越え山頂から広がる谷を横断して右手の尾根に上がる。山頂の右手の稜線に上がってから、まあ折角だからとスキーを脱いで笹をかき分けピークを目指すが、山頂まであと10メートルほどの雪壁が一部割れており、ここ数日の異常な陽気も気にかかり、まあいいかと、引き返した。

 さて、ここから銚子ケ峰までは小さなアップダウンを繰り返して進む。右手にはきれいな斜面が手招きしているが登り返しもしんどいので、シールをつけたまま忠実に県境の稜線を行き、最後に200mほど登ると、三ノ峰から続く南縦走路の稜線上△1784にたどり着いた。銚子ケ峰まで稜線の雪庇や割れ目に気をつけながら南へ行き、12:01ピークに到着。一昨年の11月に石徹白から別山へ日帰りで通過して以来のピークである。あのときあったでっかい方位表示盤も雪に埋もれて見えない。展望が抜群。まず目の前に、北には大平壁もまだ白い別山が大きく聳え、南から西には和田牧場跡から、野伏、薙刀、日岸、願教寺の山々、東に目を転じると、槍・穂高、乗鞍、御岳と、ハイ、大展望です。ようやくビールを飲めます。この陽気ですっかりぬるくなってしまったので雪の中でクルクル回して冷やし、うーん、うまい。
 さあ、今日のメインイベント。笠羽谷への滑降です。12:50に銚子ケ峰の北端から急斜面に飛び込む。陽気の割には適度に緩んだ雪で滑りやすく、一気の高度を落としていくと、斜度も緩んで次第に谷状になった斜面を滑る。さあ、どこまで滑っていけるのかなと思っていると、流れも現れだし標高1,250mで沢沿いにはいけなくなった。上部に林道があるはずと見上げると、林道らしきものが見えたのでスキーを脱ぎ、汗をたらして登りあがった。あとはもうのんびりと林道滑りといきますか、と思ったのも束の間、15分ほどで出会った枝沢の流れをスキーで脱いで渡り、その先もずっと左手の法面が崩壊していたため、スキーをザックに括り付けた。左手からの落石に気をつけながら進み、母御石谷出合では靴まで脱いで素足で徒渉して、14:20ようやく石徹白大杉への分岐に着いた。

 車まで、あと7kmです。この林道については、事前に白鳥町役場に電話で聞いたところ、工事で通行止めであり、まだ雪もあって危険といわれたので、そしたらMTBをもって予め置いておくこともできんなぁと思ってたのに、実はすっかり除雪してました。MTB持ってくればよかった。でも、倉谷出合の手前で道が完全に崩壊し、河川敷に作業道はありましたが、車で来てもここまでのようです。あとは、雪解け水で水量の豊富な石徹白川に沿って、途中キクザキイチゲが多く咲いてあったり、ザゼンソウまでも見つけられたりして、結構楽しく、白山中居神社へ下って行った。


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