伊吹山(1,377m)

その7 2015年2月21日(土)
−今年2回目の伊吹山。立春過ぎの降雪に感謝−

 山頂までまさに数珠繋ぎで続く、登山者の列。伊吹山でもこんなにも多いのは初めてです。
でも意外に山スキーヤーはごくわずかでした。こんな大斜面があるのに登って来た道を降りるだけなんてもったいない。
 山頂からの滑降はいつものように登山者を避けてほぼ中央のルンゼ。今日は雪も締まり快適でした。

日時:2015年2月21日(土)
天候:快晴、ただし頂上は強風
メンバー:たかはし
コースタイム:上野登山口7:12−三合目8:25−五合目8:40−九合目9:44−(西遊歩道獣害ネット確認)−頂上10:00(中央遊歩道獣害ネット調査)10:35−一合目11:07−登山口11:27

 今年も雪は少ない。寒の内もほとんど降らず、このまま春か…、と思っていたら立春過ぎてから、山麓でも30〜40cmが2度ほど積もり、最後のチャンスとばかりに裏山へ出かけました。
 1合目まではどろどろの登山道。標高420mの1合目では何とか雪がつながっていてここからスキーでの登行。3合目を経て2時間半ほどで9合目へ。ここから西遊歩道の獣害ネットの状況調査。昨年の秋に設けられ冬の間にちゃんと維持されてるかどうか調べて欲しいと頼まれたものです。ここは大丈夫でしたが、山頂へ登り少し行った中央遊歩道と東遊歩道の交差地点のネットは網が一部で外れて、標高1,377mの自然の厳しさを感じました。昨年夏は特に獣害がひどく、花の咲きも悪かったことから皆さんの協力金を頂き天然記念物である山頂草原の植物群落を、今、守らないと取り返しがつかないことになりそうです。

 山頂からは湖北はもちろん、岐阜や福井の山々、そして遠くに真っ白く白山連峰。素晴らしい景色です。天気はいいのですが風が強いので、滑降にかかります。いつものように雪崩防止柵のところからルンゼに。程よく雪も締まり、伊吹にしては上等の条件で、5合目までほんとに気持ちよく滑れました。山頂を目指す数珠繋ぎの登山者の列を左手に、プレッシャーを感じながらもいい感じでターンができました。
 結局、1合目まで楽しく滑れ、麓の家には出発から4時間20分ほどで帰ってこれました。今日も感謝です。

五合目辺りから山頂を望む。まだまだ登山者は少ない。 7合目辺りから振り返ると、琵琶湖に比良山地
山頂部の西遊歩道そばの獣害防止ネット 山頂の中央遊歩道・東遊歩道交差点の獣害ネット
北尾根の向こうに白山連峰 白山アップ。ほんとに白い
山頂部の雪原と太陽と。 湖北から福井の山々。右端貝月山、左に金糞山
山頂からの琵琶湖と近江盆地。 同じく山頂からの琵琶湖北部。竹生島も。
滑降するルンゼを望む。まっさらです。 6合目辺りから滑ってきたコース(中央部)を振り返る。


その6 2015年1月4日(日)
−年末年始の降雪で雪はたっぷり、でも視界ゼロ−

午後3時の山東からの伊吹山遠望

 空は晴れても、5合目から上部は結局ずっとガスの中でした。真っ白のガスで視界どころか雪面の境も見えにくく、雪酔いのような感じで、折角の降雪を楽しむことはできなかった。

日時:2015年1月4日(日)
天候:曇り、上部は濃いガスに頂上は強風
メンバー:みやけさん、おおとさん、たかはし
コースタイム:上野登山口7:55−三合目9:13−頂上10:45/11:10?−1合目12:08−登山口12:32

 お正月に予想以上に積もった雪。これは行かない手はない、とスッキリしない天気の中出発。登山口の階段を登った辺りからスキーを装着でき、以降、トレースがちゃんとあって、意外に楽に登れました。
 しかしコンディションは良くなく、特に5合目から上部は濃いガスに包まれ、青空は見えたのも一瞬だけ。山頂は強風は吹き、小屋の陰に隠れるも寒くて、ドライゼロを飲む気にもならない。

 早速、滑降に移るも雪面が見通せないばかりか、濃いガスで雪面との境もよくわからず、滑りも思うに任せない。
結局ガスが晴れてきた5合目から下部は雪はあまり良くないものの、結構楽しめた。こんな伊吹ももちろんあります。

いい感じの潅木の疎林帯 一瞬の青空。後にも先にもこの時のみ。
いい斜面、滑走時にこの条件だったら。 山頂山小屋の雪の造形

その5 2013年12月30日(月)
−12月の伊吹山山スキーは久しぶり!−

6合目辺りからの伊吹山頂部

 年末28日から降った雪は29日の朝まで続き、麓では積雪約40cm、伊吹山はすっかり山スキーモードに様変わりしました。
 これは行かない手はありません。

日時:2013年12月30日(月)
天候:晴れのち曇り
メンバー:たかはし
コースタイム:上野登山口7:32−三合目9:02−5合目9:22−頂上10:44/11:15−1合目12:02−登山口12:19

 登山口から1合目までは、さすがに雪が少なくつぼ足で。1合目からはスキーをはいて登行。昨日の午後の好天と今朝の冷え込みで雪の表面が堅いモナカ状態。予想どおりとはいえ、やな感じ。
 3合目から上は以外にモナカ状態からやや脱する。5合目から上部は白い大斜面の登り、8合目過ぎ辺りからつぼ足にして、9合目で再度スキーをはきました。
 まだ今日は冬型であり、奥美濃や白山など東の山々は見えません。滑降準備をして11:15山頂発。いつもの雪崩防止板あたりからルンゼに飛び込む。雪質はひっかかるが伊吹にしてはまあまあです。5合目まで楽しめました。今日の伊吹山は大賑わい。100人くらいの人出です。
 でも、ここから下部は雪がだんだんと重くなり、しんどかったです。太ももがつりました。

3合目から山頂部。棒はカタクリ保護ネットの支柱 3合目東屋。冬も登山者を迎えます。大切に。
三角点辺りから湖東方面と琵琶湖(右上) 湖北の山々。この雪がめぐみをもたらします。

その4 2012年1月7日(日)
−2012シーズンのスタートは伊吹山から−

伊吹の斜面を満喫

 年末からの雪が意外に残って、頂上から1合目から思いっきりシーズンオープニングの山スキーを楽しめました。
日時:2012年1月7日(日)  天候:晴れ
コースタイム:上野登山口7:35−3合目9:15−頂上11:30/12:30−1合目13:45−登山口14:00
メンバー:やまもりさん、おおとさん、みやけさん、ぬのむらさん、たかはし
青空の下、頂を目指して(3合目あたり) 大斜面を登る。これぞ伊吹山!
山頂弥勒堂(昔、地元民が雨乞いの雷踊りを踊った) 青空に映える山頂の南弥勒堂
円空・播隆修行の平等岩(左端)と大斜面 大斜面でテレマーク、みやけさん

その3 2011年2月20日(日)
−急遽、思い立って裏山、伊吹へ。大展望と締まった雪に快適スキー−

山頂から、伊吹山ならではの湖国の絶景

 山頂からは360°の展望。
東のアルプスや白山もいいが、西の琵琶湖の絶景が何といっても素晴らしい。
 日本一の琵琶湖。湖は沖島と多景島が浮かび、湖の向こうには比叡山が遠望できる。

日 時:2011年2月20日(日)   天候:晴れ時々曇
メンバー:単独
コースタイム:上野登山口8:07−3合目9:12−5合目9:37−頂上10:42/11:08−1合目11:38−登山口11:53

 朝5時起床で伊吹山へ行こうかと思って、前日パン2つを買って用意したものの起きられず、窓から空を覗くと薄曇りでもあり「今日は止めよう」と、朝7時半に子供をスポ少に送っていく。
 ところが、その帰り、見上げると裏山の伊吹山は青空を背景に白い大斜面を輝かせている。これはいかん。気持ちを入れ直して、家に帰って早速、準備して、さあ出発。この時期、伊吹山は滑りにいい雪は期待できそうもないが…。

 8:07登山口を出発。一合目までは登山道の雪も消え、一部が泥でじゅくじゅくとなった道をつぼ足で登り、いよいよ旧1合目ゲレンデ(既にリフトの鉄柱も撤去されてしまっている)から、シールとクトーを装着して登っていく。3合目まで1時間とちょっと、5合目には1時間半で到着。

 気温も高くなり汗もポトポト流れ、腕まくりし、まさに春山スキーのよう。雪も適度に締まり帰りの滑りも楽しめそう。7合目あたりからは早めにつぼ足に代えて、山頂への直登トレースを登っていく。9合目で再度スキーに切り替え、そして、10:42山頂へ。

 うわぁ、大展望!白山は純白に輝き、東には遠く、北アルプス、乗鞍、御岳、恵那山も。西には琵琶湖が大きく広がり、湖上に浮かぶ竹生島、多景島、沖島の向こうには、野坂山地、比良、比叡の山並みが続いている。

 伊吹山測候所も既に撤去され、山頂は広々とした雪原となっている。
 この測候所、1919年(大正8年)から1989年(平成元年)まで観測を続け、1927年2月14日には、11m82cmの世界山岳観測史上第1位の記録を記録しました。ちなみに、ボクの記憶にある56豪雪(1981年)は8m20cm、伊吹山の最少記録は1972、1989年の1mということです。

 「山頂の弥勒さん」と地元上野の住民に親しまれている(いた?)弥勒堂も、雪に半ば埋もれている。江戸時代に麓の三之宮神社で三日三夜、七日七夜雨乞いをしそれでも雨が降らない時は、村人全員が山頂のここ弥勒菩薩前で火をたき、太鼓や鉦を打ち鳴らして雨を祈ったという。 伊吹山、自然だけでなく、歴史文化に包まれ、生活に密着した山なんです。
白く輝く白山連峰 山頂の弥勒堂と湖北・金糞岳
遥か遠く北アルプス穂高〜乗鞍 奥琵琶湖と竹生島

 お昼までに家に帰りたかったので、11:08山頂出発。

 山頂部の雪はちょっと滑りにくい雪だったけれど、登山路からやや北より、雪崩れ防止フェンスの前のルンゼ状の斜面にくると、締まって滑りやすい雪に。これはいい。最初はかなりの斜度で慎重に滑るものの、だんだんと調子が出てきて快適ターン!伊吹にしては珍しく滑りやすい雪に出会えた。あっという間に5合目に。振り返ると滑ってきたいい斜面が山頂に続いている。登山コースを見ると、今日の伊吹山はとてもたくさんの登山者が登っている。ざっと100人はいるかもしれない。山スキーヤーも20人近くいるかな。

 5合目からは、リフトの鉄柱も撤去され、広々とした旧ゲレンデの踏み荒らされていないコースを滑る。1合目までずっと雪は滑りやすく、快適でした。こう滑ってくると、この伊吹山スキー場は関西最古のスキー場でもあって、山をできるだけ削らずに、その地形を活用した素晴らしいスキー場であった(!)と実感した。

 1合目に滑り着くと、山頂から30分。あとつぼ足で登山道を駆け下って、登山口には山頂から45分で着いた。朝8時過ぎから12時前までの半日コース、予想外の好条件で堪能しました。今シーズンの伊吹山、1合目まで大滑走の賞味期限は近づいてております、お早めに。

その2 2010年1月11日(祝)
−年始の予想外の寒波に、何年か振りに伊吹山南面は大斜面に変貌−

  山頂日本武尊像(奥)が見事なエビのしっぽに。 大斜面を快適滑走!

日時:2010年1月11日(祝)   天候:曇りのち晴れ
メンバー:やまもりさん、みやけさん、たかはし
コースタイム:伊吹山登山口7:45−5合目9:45−頂上11:30/12:20−1合目13:15−登山口13:55

 暖冬予想も何処へやら。大晦日からの伊吹山系集中型の雪がたっぷり降り積もった。3連休の前半2日間の屋根の雪下ろしや家の前の雪処理で目処もつき、最終日の11日は裏山に山スキーに行きことができた。結果的には、この日が一番の天気に恵まれた。

 登山口から早速スキーをはき、シール登行。今年から営業停止となったスキー場は寂しく広い斜面が広がる。旧ゲレンデに雉も3羽現れ、伊吹山もだんだん自然に還っていくような。7合目辺りからは北側の尾根にニホンカモシカも姿を現した。
 
 山頂に近づくにつれ青空も広がり、風も穏やかでこの時期としては幸運にも山頂でのんびり昼食。山頂の日本武尊像は見事なエビのしっぽの装いを見せてくれている。北には国見岳から、貝月山や金糞岳などが。もちろん琵琶湖も。

 そして、いざ、滑降に。登山者でがたがたの正面ルンゼは避けて、北よりの急斜面に飛び込む。まあ、伊吹ですからやわらかパウダーとはなかなかいきませんが、新雪滑降は楽しい。下部から伊吹南面を仰ぐと、こんなにでっかい斜面もなかなかないなぁ。

 さらに、帰りにはニホンカモシカも2頭が見送ってくれて。
喧騒のなくなったゲレンデを重たい雪に足をとられながらも、自由自在にシュプールを描き、1合目へ。
 今回は山頂で思いがけない新たな出合いもあって、久しぶりに伊吹山を堪能した充実の山スキーでした。
やっぱり、雪のたっぷりある伊吹山は絶対にお薦めです。

    ニホンカモシカも姿を現してくれて

その1  2005年2月6日(日)
−久々に大斜面となった伊吹山。一遍滑るだけではもったいなくて。−

5合目手前からの伊吹山南面

 今シーズン、最初で最後(?)と言ってもいいかもしれないベスト(伊吹山にとっては)コンディションに恵まれました。
 さあ、どこでも滑っておくれやす、ってな感じでしょう。山頂から一度は、左端の尾根から1,050mあたりまで滑り、登り返して再度山頂から、中央やや左のルンゼ状の斜面から飛び込みました。
 満足できる山スキーとなりました。

日 時:2005年2月6日(日)  天 候:晴れ時々曇
メンバー:いまむらさん、やまもりさん、おばたさん、ひじかたさん、たかはしの5人
コースタイム:3合目8:00−頂上10:00/10:40−(滑降)−標高1,050m辺り11:10/11:25−(登り返し)− 山頂12:22/13:00−(滑降)−1合目13:50−登山口14:10
1/25千図:関が原

 ようやく節分寒波のお陰で、ベストコンディションとなった伊吹山に滋賀労山山スキーネットの5人組が行ってまいりました。3合目までは楽チンゴンドラ、それから5合目までは歩き組とリフト組に分かれ、一路山頂を目指します。
 中央のルンゼ状の斜面をジグを切って登り、山頂も近くなると強烈な風が雪を巻き上げますが、2月のこの時期、上等の天気です。かえって気温が上がるより、雪の変質も少なくてすみます。雪も硬くなくクトーも使わずに全員がシールで登り切りました。

あまりに風が強いので、山頂のお堂に入らせてもらい、一休み一休み。
 お堂の中はとっても落ち着き、ここで、ビールを持ってこなかったことを悔やむことしきり。

9合目も間近に。

 きれいな斜面ですね。でもここも、
もう1時間で多くの登山者により、ボコ
ボコの斜面に成り果てますので、滑り
にくくなります。(提供:やまもりさん)

 まず、一回目の滑走に移りましょう。途中の急斜面に飛び込むテレマーカーの滑り(ボクたちは2回目に突っ込みます。)をながめながら、雪崩防止柵の前を大きく右に回りこんでいきます。
 さぁ、お楽しみの第1回目。風のせいででこぼこになった斜面に両スキーをとられ、スキーを上に残して体だけ下に飛んでいったり、重い新雪に埋まったスキーを捜索したり、雪まみれになりながらも、7合目のやや下標高1,050mあたりまで、大斜面の滑りを楽しみました。

 さて、1回目を滑り終えて、まだ時間は11時過ぎ。もう一回頂上まで標高差わずか(?)に300m頑張りましょう。
この時間帯になると、大勢の登山者の人たちが列を作ってピークを目指していきます。一方で、上からはシリセードで真っ直ぐに滑り降りてくる人たちと、賑やかになってきました。もう、中央の直登コースはボコボコです。
 ピークに登り返してもビールがないのがさびしいが、もう一度滑れる喜びを原動力にして、ピークに向かいます。
再度、お堂のお世話になったあと、さぁ、行こう!

 2回目の斜面は1回目以上に結構楽しめました。重い新雪でしたが、南斜面の伊吹山ではこれ以上を望んではいけないと思います。5合目まで、潅木の少ない大斜面を思いのままに滑ることができました。
 ただ、「まず、私からっ」と果敢に突っ込んでいったメンバーがひとり、稜線直下の斜度が突然急になったあたりでコケながら滑り落ち視界から消えたときはヒヤッとしましたが、大丈夫、笑ってました。
滑ってきた斜面をバックに。満足、満足。

 思いもよらなかった晴天とコンディションに
恵まれ、充実した山行になり、ごちそうさまで
した。あぁ、おいしかった。

 元気な4人組はゲレンデで夕方近くまで滑り込み、たかはしは、そのままゲレンデを1合目まで滑って、スキーを担いで登山口に14:10着き、まもなく家に。着替えた後、腹へったなぁと思いながら、子どもとサッカー遊びをして家族サービスもちょいでき、これまたよかった。
 ここでは奥美濃のような深雪パウダーは望むべくもないけれど、最高の条件で地元の半日コースを目一杯楽しみました。
 みなさん、伊吹のわずかなチャンスを逃さないで!

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