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  リウマチとともに


終の住処の小さな工夫・・・・バリアフリーをめざして

               


追記 障碍者が家を建てるとき

■ 「バリアフリーの家を建てたい」という思いがかたちになるまで、どれほどの多くの人の助けを必要としたかいうまでもない。自分で情報収集をするといっても、たかがしれている。ネットによる情報は一番手っ取り早かったが、問題に直面するたび支援してくれる人たちがいてこそ成し遂げられた仕事だった。
 私の家は、ハウスメーカーの企画住宅を基本にフリープラン化したものだ。だから、工法上の一定の制約のもとに、自分の希望を実現したといえるだろう。幸せなことに設計・施工関係の資格と経験を持った人がごく身近にいて、常にアドバイスを受けながら計画を進めることができた。またメーカーの営業マン氏も、私のこだわりには誠実につき合ってくれた。
 しかし、協力してくれる人々が時にはコミュニケーションの面でうまくゆかないこともあり、施主である私自身も知識の乏しさから決断のつきかねる場面がいくつもあった。
 そこで改めて考えたのは、障碍者が家を建てるとき、各専門分野のスタッフで作る協力チームが必要なのではないか、ということ。
 たまたま建築士の方から貸してもらった本に、バリアフリー研究会やワーキンググループといった地域の活動グループの手がけた実例集があった。障碍者の身体の状態を知る作業療法士、保健師、制度的な面で支えるソーシャルワーカー、そして建築士という立場の人たちが、本人・家族の希望に添って取り組んだ実践例。(この本にはないが、介護保険制度がスタートしてからは、福祉住環境コーディネーターという資格を持つ人も増えているはずだ)。住んでいる地域にこうした体制があれば、どんなに心強いだろう。
 理想は、私たちが持っている病気と障碍に最もふさわしい、オーダーメイドの家づくり。何よりもそこで生き生きと暮らせることが、家づくりの目的なのだから・・・。


参考図書
 「バリアフリーの家実例集」  永岡書店
 「高齢者にやさしい住宅増改築実例集」  家の光協会
 「お年寄り・障害者の住宅改造の手引き」  和歌山県介護普及センター
 「和歌山県福祉のまちづくり条例設計マニュアル」  和歌山県障害福祉課・建築課

 
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