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  リウマチとともに


終の住処の小さな工夫・・・・バリアフリーをめざして

               

 

浴室
 

   
 一番悩み抜いた浴室。住まいの中で、最も無防備で危険な場所だという思いが強かったから。それは、慣れない旅行先での入浴体験によって身にしみている。
 自力で安全に入れて、しかも介助が必要になったとき、最小限そのスペースも確保できる浴室を。それには、浴槽は小さく深く、洗い場が広いものが理想だった。しかし、洋風バスを基準にしたシステムバスにはそういう特殊なものはまずない。特別に作るという方法もあったが、耐久性を考えると一体型を選ぶよりなかった。
■そこで、やっと見つけたのがこれ。移乗のための腰掛けスペースが広くて、さらに浴槽の中に半身浴用の腰掛け部分があるタイプ。長くて浅い浴槽では、たとえ手すりがついていても底から一気に立ち上がることは私には不可能だ。浴槽に漬かるときも出るときも、必ずこのふたつの腰掛け部分を使っている。
 底には、一応ノンスリップ加工(凹凸がある)が施されてある。

■洗い場の洗面器置きカウンター。写真ではわかりにくいが、下側は端から端まで空いていて、伸ばした足先が入るようになっている。座面の高いシャワー椅子を使っているので、このカウンターは大変使いやすい。






■シャワーフックは、手すり兼用のスライドバーを取りつけた。やや取り付け位置が高すぎた感もあるが、窓の開閉時や不安定になりがちな身体を支えるのに役立っている。

■浴室出入り口は、段差なし。各メーカーで工法はさまざまだが、このメーカーの場合、床に溝を切って水処理をしている。戸は開口幅を考えて、3枚引き戸にした。非常に軽いので、開閉は楽に行える。

■問題点は、やはりある。当然とはいえ、浴槽の材質がとてもすべりやすいこと。
 まず腰を下ろす移乗スペースには濡れタオルを敷くと安全だと、ヘルパーをしている友人がアドバイスをしてくれたので、それを実行している。
 浴槽底のデコボコ加工は、残念ながら同じ材質なのであまり役立っていない。おまけに、床面全体に施されているわけではなくて、約2分の1がそのままだ。必要になったら、別に床シートを買って敷かなければならないと考えている。
 また将来、浴槽の縁に市販の手すりを取りつけることも、視野に入れなければならないだろう。
 浴槽メーカーも、できればもう一歩進んだ安全への視点がほしいところだ。
 また、サイズが一坪タイプの浴室の場合、洗い場の幅は80数cm。幅50cm程度のシャワー椅子を置くと、狭いと感じる。椅子から立ち上がったとき、椅子につまづかないように移動せねばならない。
 結論としては、実際に動作してみなければ使い勝手はわからないものだということ。       
 
 

 
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