本機は差動プッシュプルアンプと違って電源に信号電流が流れるため、低域でのクロストークが高域に比べて悪くなっています。低域のクロストークを良くしようと思う方は、電源のπ型リップルフィルタの6.8オームを大きくするか、抵抗でなくチョークコイルに置き換えれば改善できますが、シャーシ内のより大きな発熱を許容しなくてはならなくなったり、大きなシャーシを用意しなければならなくなったりします。私は20Hzで約−77dB取れていることから、やや不満はあるものの妥協しました。

低域に対して、高域は20kHzで約−79dBとなっており、かなり小さめのシャーシに無理矢理押し込んだわりには、クロストークは低く収まっています。これは基板を使って部品を実装したために、左右のチャンネルの配線があまり交差せずに済んだ為ではないかと考えています。中域でのクロストークは、ほぼノイズレベルに達しており、データだけを比較すれば差動プッシュプルアンプにそうひけを取らない結果が出ています。

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