ドイツの車環境(その1)

ドイツでの車の運転については、日本の免許証さえあれば、翻訳証明書を日本領事館で発行してもらい、両方を携帯するだけで運転することができます。これは両国間でそういった取り決めをしているからだそうで、おそらくドイツの人が日本で車を運転する場合も同様だと思います。

ドイツの運転免許証を取得するには、入国後一年以内に手続きをするだけ貰うことができます。この時に有効期限内の日本の免許証は、ドイツの免許証と交換しなければならないので、一時帰国などで日本で車を運転するためには、JAFでドイツの免許証の翻訳証明書を発行してもらわなければ運転することができなくなります。中には免許証を紛失した事にして日本で免許証の再発行をして運転している人もおられるようですが、これはれっきとした犯罪なんだそうです。

ドイツでは日本人の交通事故が少ないらしく、免許を貰うときに何も試験がありませんし、講習会すらありません。右側通行だけでも最初は戸惑うのに、日本には無い交通標識やルールがあるので注意が必要です。基本的に右側からの車が優先ですから、右からの車は躊躇無く出てきますので、ある程度運転を経験しても肝を冷やすことが度々あります。

 ドイツの運転免許証

ドイツの運転免許証は有効期限が無く、一生涯有効な免許証です。(ちなみに英国では30年の有効期限だそうです。) 面白いのは、ご覧の通り、運転者の写真が貼ってあるのですが、終生有効ですから70になっても、80になっても免許を取得したときの自分の写真が貼られていることになるので、写真にどんな意味があるのかよく分からないことです。この写真ですが、ドイツの写真屋で免許証の写真だと言うと、「ちょっと横向きに体を向かせ、顔だけ正面に向かせてニコッと笑え」と注文をつけられます。日本の免許証の無表情の写真とは大違いですね。

ドイツの免許はEU圏のみならず、大陸の各国(はっきり知りません。すみません!)で有効だそうです。そういえば、表紙にドイツ語だけではなく、英語を始め10カ国語で運転免許証と書いてあります。(実はドイツ語と英語以外は私は読めません!)ドイツは大陸にありますから、根性さえあればどこへでも車で行けるはずです。私は、デンマーク、オランダ、ベルギー、フランス、スイスをドイツから自家用車で、英国、モナコ、オーストリアを空港からレンタカーで走ったことがあります。

一方、日本へ本帰国をして、日本の運転免許証を再取得する際には、もともと持っていた日本の免許証を復活させる方法と、ドイツの免許証を日本の免許証に移行させる方法があります。いずれも帰国後一ヶ月以内に申請しなければ実技試験を受けなければなりません。

私の場合は前者の方法では即日交付が出来なかったので、ドイツの免許から日本の免許を作ってもらいました。この場合は日本の免許証は新規になりますから、緑の免許証になります。(ただし、若葉マークは免除になります。) もちろん、ドイツの免許証は終生有効ですから日本の免許証と交換ではなく、ちゃんと返してもらえます。したがって、ドイツへ旅行する時などには国際免許を発行してもらう必要がなく、いつでも運転ができます。(ちょっと怖いけど)

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