脱・加工食品への道

近頃スーパーマーケットやショッピングセンターへ出かけると、お惣菜や冷凍食品、加工食品などの売り場の充実が目立ちます。私が幼いころは、これほどまでに大きな売り場面積を占めることは無かったように思います。生活様式の多様化により、主婦が趣味やスポーツなどにかける時間が増え、家庭で料理をする時間が減ったということでしょうか?あるいは空前のグルメブームと云われる昨今では、食べたい料理=家庭料理、おいしい料理=家庭料理 という図式は成り立たないということなのかも知れません。

我家では、冷凍食品、加工食品等はあまり買いませんし、スーパーのお惣菜には手を出したこともありません。その理由は、これらの食品にはほとんど例外無く化学調味料(旨味調味料とも呼ばれる)が使われているからです。最近では保存料、着色料などの添加物はあまり使われなくなる傾向にあり、その点は評価できますが、化学調味料が使われていないものを探すのは大変です。老舗の京漬物にまで化学調味料が使用されているに至ってはあきれるばかりです。伝統の味の継承はどうなるのでしょうか?時間をかけて乳酸発酵による旨味を引き出すよりも、手っ取り早く旨味を添加するほうが能率的で、利益も上がるということなのでしょう。

私の世代は、添加物だらけの加工食品を食べて育った世代ですから、化学調味料を使わないと何か物足りない感じがするという感覚は理解はできます。しかし、化学調味料が大量に入った料理は、同じ味がするというか何か共通の味がしますし、後味に化学調味料の味がいつまでも残ってしまって不快になります。

私は仕事の関係で、3年ほどドイツで生活したことがあります。ドイツでも日本ほど多くの種類はありませんが、加工食品はあります。それらの中には化学調味料が入っているものも少なくありません。しかし、日本ほど大量には入っていないように思いますし、特にハム、ソーセージ類には入っていないように思います。3年間ドイツのハム、ソーセージを堪能して帰国し、日本のハムを食べてみたら化学調味料の味がするのでびっくりしました。どうしてハムにまで化学調味料を使わなくてはならないのでしょうか?

もともと冷凍食品、加工食品を多く買っていたわけではなかったですし、アトピー気のある家内が妊娠、出産し、現在授乳中の我家では、子供にアトピーの影響が極力出ないように、最近では加工食品を一切買わなくなりました。そして化学調味料抜きで、材料から料理したり、加工食品を作ったりしています。そんな我家の脱・加工食品への取り組みをご紹介したいと思います。

手作りベーコン
 
 

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