公益財団法人 住友財団の助成を受けて、平成24年4月から平成25年3月までの期間に、株式会社坂田墨珠堂に委託して紙本墨書 明智光秀書状 1幅の修復をおこないました。
本状は現存する数少ない光秀の発給文書の一つで、発給日は8月2日とのみあり年次の記載を欠くが元亀2年(1571)頃ではないかと推察される。書状の内容は「観音寺御同宿中」に対し、飛脚の路次における安全確保を要請し、併せて織田信長の出動日を伝えたものである。「元亀争乱」期の動揺する政治・軍事情勢の中で!明智光秀や芦浦観音寺が果たした役割について知ることが出来る好資料といえる。