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平成30年度 第1回 ふるさと講座

芸濃町

平成30年5月24日(木)

長徳寺本堂、龍王桜、河内渓谷、安濃ダム、ダム管理事務所、
錫杖湖、石山観音

長徳寺
  正寿山と号し本尊は釈迦如来坐像。
曹洞宗。開創は定かではないが、所
蔵の古位牌から、嘉吉2年以前の草創
と思われる。
 雲林院氏代々の菩提寺として、時運
も盛んであったが、雲林院氏没落のあ
と新領主織田信包に寺領を没収され衰
退。その後、富田知信より寺領を与え
られ、四天王寺第14世真庵玄達を勧
請し、四天王寺末となり再興。
  剣豪「塚原卜伝」の位牌が現存す
る。表には、「常陸国鹿島住塚原卜伝
公」、裏には、「永禄2己未(1559)11
月」とある。塚原卜伝は元亀3年(157
2)83歳で没したとする通説に従えば
70歳であり、生前につくられた寿碑で
あろう。
  龍王伝説を紙芝居「天に昇った龍
にしたものをガイドの古市さんから読
み聞かせをして頂きました。
龍王桜
  長徳寺の境内の本堂前庭に植えら
れているのが、県指定天然記念物の
龍王桜である。ここの桜は少し遅く、4
月中・下旬に開花し、淡黄色、5弁、花
の直径は40mm程で、この桜は室町時
代から知られている古い品種で、フゲ
ンザクラといわれるもの。若葉を交え
て開花するその咲き方の特徴を普賢
菩薩が乗る象になぞらえて「鼻(花)より
先に歯(葉)が出る」ことからその名が
ある。
忍田橋(おしだばし)
  昭和11年(1936)に架橋され、延
長約18m、幅4m、コンクリート造りの
小さな橋だが、75年、すぐ下流に瀨野
橋が完成するまでは、地域の人々の
暮らしを支えてきた。
  県の指導で架橋を進めたのは、忍
田地区にある坂清建設会社。当時の
会社社長の息子さんは、「橋を支える
支保工をまず組んで、型枠を設けて
コンクリートを流していく。当時はコン
クリートも手練りで、大変だったはず
だ」と話す。
安濃ダム
  安濃ダムは、津市西北部に広がる
農地へ安定的かつ効率的な用水供給
を目的に、国営中勢用水土地改良事
業の水源として2級河川安濃川の上
流、芸濃町河内地区に建設された重
力式コンクリートダム。  昭和56年10
月着工、昭和51年10年完成、ダム検
査を経て、平成元年12月から三重県
が管理、運用を行っている
ダム管理事務所でお話を聞く。
  錫杖湖畔
  ダム湖は錫杖湖と名付けられ、湖畔
には、錫杖湖水荘、ふれあい公園、落
合の郷には親水公園や工芸の郷、錫
杖湖畔キャンプ場、周辺には、多くの
公園や見晴台が造られている。

  だるまさん
 
錫杖湖の水位が下がると湖面から
石の「だるま」が現れ、ユーモラスな表
情を見せている。
石山観音
  石山観音には、三重県指定文化財
になっている、磨崖仏の「阿弥陀如来
立像」・「地蔵菩薩立像」「聖観音立像」
と西国三十三ヶ所観音などの仏さまが
四十体ほど彫られている。また駐車場
奥の下に降りる道があり、小川が流れ
ている。その川の両側の崖にお地蔵
さん2体と梵字が3体彫られている。
  石山観音で一番一番古い磨崖仏が
「阿弥陀如来立像」で鎌倉時代、二番
目が入り口の「地蔵菩薩立像」で室町
時代の作と言われていて、それから江
戸時代にかけて順次彫られている。
  石山観音のように磨崖仏でこのよう
に「三十三ヶ所めぐり」がつくられてい
るのは、全国でもあまり例がないよう
です。また、霊場は一連の仏像が同じ
石工によって短期間につくられたもの
が多く、結果、画一的で個性に乏しい
ものが多いのですが、この石山観音は
長い年月に亘って逐次追刻されたの
で、仏像の大きさ、お姿、立像や坐像
の違い、彫刻範囲の大小など、バラエ
ティに跳んでいる。