紀州熊野 本宮町の

                            日の丸製炭

 はじめまして

 

 平成7年ごろより斜面を掘りぬいて備長窯を作り、ごそごそ備長炭を焼いていましたが、ご覧の窯は、平成11年ごろ構築した現在の作業場です。

 

 世界的にも稀有な日本を代表する木炭であり、日の丸のデザイン(繊細かつ大胆)が、備長炭の焼き方、燃え方に通じるところがあることから日の丸製炭と名づけました。

 

 三重県伊勢志摩地方のウバメガシ15tをほぼ毎月炭にしています。三重県側のウバメガシは若木なのでちょっと焼き方に工夫が要ります。最近は分業が進み原木の産地産地で工夫をしないと出来上がりのばらつきが大きいです。1985年までは家を持たない炭焼き、すなわち山から山へ家族ぐるみで移動しながら炭を焼き続ける炭焼きがいましたが、本宮町のような辺境の炭焼きにも時代のスピード化やグローバル化が進んでいるようです。

 

 炭さえ使ってくれれば炭焼きはいい仕事です。新宮から十津川までの熊野川沿いには10年前で5人、20年前でその2倍の炭焼きがいましたが、とうとう今では私一人です。

 

 私も4年ほど前までは山で木を伐って炭にしていました。そのときは、ウバメガシ、オオカシ、コガシ、アカガシ、リョウブ、カマツカ。ソバ、ツバキ、コナラなど炭に適している樹種は全て炭にしました。この辺りにはクヌギはありません。このようにいろいろな木を一度にほりこめば出来上がりは神のみぞ知るといった調子でしたが、最近のようにウバメガシだけというように単一樹種だけ、しかも私は原木の太さによって3種類に分けて焼いているので出来上がりは安定しています。

 

 満足のいく製品に仕上げるコツは、窯をこまめに見回ることです。

 

 

 

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