田原地域における地層分布について
解説 左向 幸雄
南紀熊野ジオパークは、、和歌山県新宮市から白浜町までの海岸線に位置する市町と古座川町、北山村、等の山間の町村含む9市町村の範囲で、紀伊半島の南部地域にあり、昨年、ジオパーク認定されました。私たちの串本町には名勝橋杭岩をはじめ、大島、潮岬の火成岩体や、付加体(牟婁層群)、前弧海盆堆積岩体(熊野層群)が広く分布し多くの見所があります。田原地域では、古座川弧状岩脈の一部や熊野層群が分布し、特に荒船海岸は動植物や地層がよく観察され、ジオサイトや地域学習には絶好の見学地です。
不定期になりますが、海岸に分布する地層、化石、鉱物など主に荒船海岸について説明していきます。
熊野層群は下位より、下里累層、敷屋累層、三津野累層の3累層に区分され、田原地域には、下里累層と敷屋累層が分布しています。今回はこの2累層の境界が見られる海岸を紹介します。
田原川河口より、少し串本寄りの海岸に見られ、更に進むと境界は陸側に進み見えなくなります。