ところで、そのアナベルに赤花種が出たというので、昨年早速小さな苗を購入した。しかし、今年初めて咲いた赤アナベルは、元祖アナベルとは随分趣きが違う。蕾の頃も可愛くて、控えめな花がまた新しい魅力の不思議なアジサイなのである。

 梅雨時にもいろいろな花が咲くが、やはり毎年楽しみなのはアジサイだ。昔は大型のガクアジサイが好きだった。その存在感が圧倒的だから。その後小振りなものも可愛くていいなと思い始めた。まあ、植えるスペースの問題でもあったのだが・・・・。そして、今はテマリ型である。きっかけは滋賀県草津のあじさい園で初めて見たアナベル。淡い緑から純白へ、そして再び淡い緑へと、長い時間をかけて面白い色変化を遂げる花。茎が細くて、花の重みを支え切れるのかと絶えず不安がらせる花。

 一昨年植えたブラックベリーが、今年初めてたくさんの実を付けた。毎朝収穫する楽しさを味わいながら、ジャムにしたりホワイトリカーに漬け込んだりしたが、このブラックベリー酒がかなり美味なのである。ソーダで割れば、甘酸っぱい味とほのかな香りがクセになりそうな、もうそれは立派なカクテルで、わが家のキッチンは、しばしバーカウンターへと変身するのである。

 もう一つ、テマリ型アジサイ、その名も“てまりてまり” 八重咲が可愛い。

コーヒー・ブレイク(14)梅雨時の庭

2013.6.16