1999年4月5日(月)、私の43才になる誕生日に、香港島の南西に位置する長州島というところへ家族で海鮮料理を食べに行きました。中環(セントラル)から高速艇に乗ること35分、目的の長州島に着くと、埠頭は清明節のお墓参りの人でごった返していました。
船を下りて右手の方へしばらく歩いたところで、軒先にたくさんの水槽を並べた海鮮屋さんを発見。
おっちゃんに連れられて、他の食材と一緒に近くの食堂(レストランとは言い難い店構え)へ。そこで店の兄ちゃんに調理方法を頼むのだが、どのように料理してもらったらいいのか分からない。ともかく、兄ちゃんに任せるしかない。
この日のマイファミリーのメニューは、
(1)花蟹のショウガ・醤油味炒め
(2)シャコエビのガーリック炒め
(3)ホタテ貝のネギ・ガーリックのせ蒸し
(4)ゆでエビ
(5)チャーハン
(6)ブロッコリーの油炒め
(7)カブトガニの・・・・
まず出てきたのは、ゆでエビ。殻をとって、醤油をつけて食べました。続いてシャコエビ。殻の先が尖っているので、うまく剥かないと手を怪我しそう。手が油でベトベトになるので、ティッシュでふきふき食べました。チャーハン・ブロッコリー・ホタテ貝と出てきて、ついにカブトガニ料理の登場。
なんと、カブトガニは、2種類の料理に仕上げられていました。一つは、「蟹みその卵とじ」。日本の蟹ほどまろやかな味ではありませんでしたが、風味は満点でした。
もう一つは、ぶつ切りにした足と豆腐・白菜仔・ふくろたけを、ショウガと塩で味付けしたようなスープ。豚骨スープのように濁って見えましたが、食べてみるとあっさりした味でした。
カブトガニ ?
「カブトガニなんて、食べるところあるの?」と思っていたのですが、足の中には結構身が詰まっていて、蟹ほども固くない殻は簡単に取り去ることができました。
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【後日談】
およそ1ヶ月後に、妻(モリッチ)が知り合いの香港人から聞いた話。
「あれは食べるものではなく、自分の罪悪を洗い流すために、生きたまま海の沖に持っていって逃がしてやるものだ。たまに食べるやつもいるが、一応香港でも保護動物になっているよ。」
ということは、私はとんでもないことをしてしまったみたいです。洗い流さなければならないような罪悪は持ち合わせていませんが、保護動物を食べてしまったとなると・・・・・・・?
弁解をするわけではありませんが、海鮮屋の店先で堂々と売られていたんですよね。店の人も、「食べるものじゃないよ。」なんて教えてくれなかったし。
まあ、そんなことを広東語でぺらぺら言われてもわかるわけないけど。カブトガニさん、ごめんなさい。