交流ロードラインの引き方

CSPPのドライブ段をブートストラップ電源によって給電した場合、ドライブ段の実質負荷が実負荷抵抗の数倍に見えるようになります。 その計算方法について、Ayumiさんが以前、めのさんの掲示板で説明されておられましたので、以下に書き出します。



ブートストラップされた負荷抵抗の値は、Ayumiさんの ハイゲインPK位相反転の説明ページの式(34)にあるように、

   Rp' = Rp / (1 - A2)

となります。A2は、ここでは出力段のグリッドからカソード(あるいはスクリーン、つまり、ブートストラップしている点)までのゲインです。  出力段のゲインは、簡単にはP-K分割だと思ってゲインを求めても大差ありません。

P-K分割のゲインは、これまた AyumiさんのPK分割位相反転の説明ページの式(3.9)より、

   A2 = μ Z / (rp + (2 + μ)Z)

となりますので、上の式に代入すればRp’が求められます。 交流負荷は、この値と出力段のグリッド抵抗の並列合成値となります。



アカデミックな知識は大事だとは思いますが、なかなか理解するのに骨が折れますね。まずは実負荷抵抗による直流ロードラインを引いて 無信号時の動作点を求め、そしてその点から交流ロードラインを引きます。計算が面倒くさかったら、ざくっと実負荷抵抗の5倍くらいでご検討下さい。 そんないい加減な検討でも、実際とそう変わりはありません。(だったら、こんな面倒な説明はするなって?) なお、不明点があっても 私には一切質問しないでください。疑問、質問はAyumiさんの質問掲示板 でお願いします。 お粗末でした!