館長の部屋へ

第3分科会

高度情報化社会に対応した公民館活動

三重県久居市榊原公民館 
館長 増 田 晋 作 


I はじめに
 久居市は三重県のほぼ中央に位置し、県庁所在地の津市と隣接している人口4万人余の小規模な市です。来年には津市と周辺の郡部とが合併するために、現在はその準備が進められております。
 現在の久居市は東西に細長く、東には市役所、西は私どもの公民館が所在する榊原町があり、ここには榊原温泉と24基の風力発電でクリーンなエネルギーを送り出す青山高原へと続いております。榊原温泉は清少納言枕草子に「湯は、ななくりの湯」とたたえられている「ななくりの湯」であり、いまなお良質な温泉がこんこんと湧き続けております。
 小さな市といっても榊原公民館から市役所までの距離は11キロメートル、バスに乗ると往復で千円もかかります。市内でも過疎の傾向をたどり典型的な少子高齢化の地域でもあります。コンビニもない榊原町で、少しでも中央との距離を縮められるメディアはパソコンでありインターネットになってきました。
 特に、情報弱者と言われる高齢者や地域住民の情報リテラシーの推進や、公民館がホームページを開設し講座とのリンクなどが出来るとなれば、公民館に出向けない人たちも講座が受けられます。風力発電は風を利用していますが、公民館が核になって情報化の風を起こすことで高度情報化社会を構築していきたいと考えております。

II 活動の内容
 これまでに取り組んだ情報化推進施策は次の通りです。
(1) ふれあいインターネット体験/協力:榊原小学校
(2) 市民大学パソコン講座/主催:市教育委員会
(3) パソコンスクール/協力:三重県いなば園
(4) 同 講師養成講座/協力:三重県いなば園
(5) パソコンスクール自主グループ誕生
(6) 公民館ホームページの開設/2002.7.1から(http://www.za.ztv.ne.jp/kouminkan/)

 国の施策として各自治体でIT講習会が開催された年に館長に就任し、できるところから始めていこうと考えました。当時は、公民館に何一つ情報化推進のための環境が整っていなかったこともあり、上記の施策を実施してきました。
「パソコンもなし、講師もなしでパソコンになじんでもらおう」2001年から全国の小学校にインターネットに接続したパソコンが配備されていたので、この欲張りな施策に小学校を利用させていただくことにしました。講師は、パソコンクラブの小学生です。世代を越えたふれあいの中で文字入力やインターネットの体験が出来ました。その後も毎年夏休みに開催しています。
 また近隣の三重県いなば園から講師を派遣してもらい、パソコンスクールを開催できたことはたいへんありがたく、毎週水曜と金曜、2年間継続することが出来ました。水曜日は2ヶ月8週間、起動からメール交換まで習得するものです。金曜日はどこまで出きるかの可能性を見るために、講座生を固定し、市内の地区公民館職員も参加しています。最後の半年間の金曜日は講師養成と位置づけ指導の仕方も教わりました。
 ホームページの開設は、館長就任1年を機に、館長個人のアカウントを使い、教育長の決裁を受けて公式の公民館ホームページで情報発信ができるようになりました。

III 評価と成果
 この3年間の取り組みで、地域のパソコン熱も上がり、1地域ではありますが集会所を使ってのパソコンサークルができ、夜にしか集まれない初心者の相談場所になっています。
 2年間続いた三重県いなば園からの講師がいなくなった現在も、金曜日の講座生が中心になって自主的なパソコンスクールを続けており、自分たちで研鑚を重ね、初心者の指導も始めています。
 また榊原公民館ホームページはご覧いただくのが一番ですが、講座の募集や「公民館だより」を掲載するほか、講座紹介もしています。
 開設以来、ホームページと連携した定期講座「榊原ものしり講座」(写真右)を開講しております。講師はおくものの、講座生からも話を聞き、みんなで「ものしり」になろうという講座です。地域の歴史、習慣、方言など、講座でまとめたデータをホームページに載せています。方言は地元の標準語ですから「榊原の標準語」として・・・。
 まだまだ地域における情報化は小さいものですが、少しずつ輪を広げていきたいと思います。

IV 今後の課題
 2年ほど前に、市に提案した原稿をそのまま「今後の課題」にさせていただきます。


久居市公民館情報化提案

ねらい:生涯学習の一環として設置されている公民館は、講座等その事業を通じて市民の福祉向上を目的とし、市民のリーダー的なコミュニティの場を形成しているところです。情報化については昨年のIT講習会を始め、すべての学校にインターネットを導入して学校インターネットが完成しました。またそれぞれの職場においても、たとえば三重県などは全職員がパソコンを端末とした情報化がいち早く実施されるなど、通常の事務処理や文書の収受作業もすべてパソコンと、職場に構築されたLANで行われています。このように情報化の進む中、公民館も市民大学のパソコン講座や講座としてのIT講習も実施されています。しかるに公民館の、特に地区公民館の職場はどうでしょう。それと市民に向けての情報提供はどうでしょう。
 そこで中央公民館を含む7つの公民館の情報化をさらに推進しようという提案です。

提案の1:職員のリテラシー向上

提案の2:地区公民館にパソコンの配備

提案の3:ホームページの開設

もう少し詳しく提案の1
 ・無理を言ってパソコンを配備してもらっても操作できなくては無駄そのものです。
  地区公民館に最低1人は操作できるようにします。

もう少し詳しく提案の2
 ・予算が絡みますが強く要望したいものです。この提案がカギとなります。

もう少し詳しく提案の3
 ・公民館の情報を、インターネットを通じて公開周知するものです。
 ・まず市のホームページに生涯学習を置き、中央公民館のページを開設します。
 ・中央公民館には講座募集や開講報告、統計的な資料なども掲載。
  市内の地区公民館の紹介(一覧表)を入れて、地区公民館ホームページとリンクします。
 ・開設できる地区公民館は講座の紹介と地域の情報を入れたコンテンツにします。
 ・開設できない地区公民館は中央公民館へ原稿と写真を送り別ページを作ってもらいます。

平成14年7月11日            榊原公民館 館長 増田晋作