日本共産党津市議団
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水道料金値上げ問題について
長良川の水を返上して 水道料金を下げましょう

料金値上げに関する各種データ
 水道料金の計算方法をご存知でしょうか。意外にご存じない方が多いようです。料金は水道管の口径別に、使っても使わなくても払わなければならない「基本料金」と、使った水量に応じた「従量料金」を合算した金額が水道料金になります。

 平均的な家庭では、月に20立方メートルの水を使うと言われています。この場合ですと、口径13ミリの家庭では、基本料金400円、少しややこしいのですが、従量料金は20立方メートルの内、最初の10立方メートル分は50円×10=500円、次の10立方メートル分が90円×10=900円になり、合算すると、400円+500円+900円=1,800円になります。

 これが値上げされますと、基本料金は480円、従量料金は最初の10立方メートル分は60円×10=600円、次の10立方メートル分が110円×10=1100円になり、合算すると、480円+600円+1100円=2,180円になります。この結果、380円、21.11%の値上げとなるわけです。

 一般家庭では、ほとんどの家庭が口径13ミリか20ミリを使っています。下のグラフを見ると、基本料金の値上げが一般家庭に集中していることが分かります。





 新しく家を建てて水道を設置する場合は、「新規給水加入金」を払わなければなりません。この金額を県下の各市と比較したのが、下のグラフです。口径13ミリの場合、安い方から7番目だったのに、値上げされると、高い方から6番目になります。そして、口径20ミリの場合は、県下14市で最も高くなります。これでは津市に家を建てて住もうという人が減ってしまうのではないでしょうか。




水道料金の値上げに関わって全員協議会が開かれました(11月14日)
 水道局からの提案は、合併に際して一番安い旧津市の料金体系に設定したことと、需要が大幅に減っていることにより、大きな赤字が発生している、一般会計から6億円を入れて、それでもなお残る赤字解消のために、平均で19.67%の値上げをしたい、というものです。圧倒的多数の家庭が使っている口径13oと20oの場合では20%を超える値上げになります。

 他会派の議員からは「配付する資料はグラフを使ってわかりやすくせよ」「口径何oの家ではいくら上がるのか、具体的に明記せよ」「内部留保を使って赤字の補填をせよ」などいくつかの質問がありました。

 日本共産党議員団は、政策的判断で3年間この価格で行きますと保障しておきながら、それで発生した赤字分を市民負担にするのは、結局、過去にさかのぼって料金を徴収することであり、だまし討ちに近い、また、合併前の自治体では剰余金を持って合併したところ、剰余金を一般会計に繰り入れて水道会計をゼロにしたところ、そもそも赤字で合併したところなど、様々ある、剰余金を持って合併したところから見れば、値上げは料金の2重取りに等しい、と批判しました。こうしたことは、政策的判断によるものであり、いわば行政が作った赤字であり、内部の努力で解消すべきであると提案しました。

 さらに、水道会計の構造的な問題も指摘しました。年々水の需要が減っており、渇水時に必要との答弁も通用しなくなっているだけに、長良川の水について考え直す必要があります。下の表のようにたった17%の水が、費用の49%を占めている、この構造にメスを入れない限り、水道会計の健全化は有り得ない、こういう指摘を行いました。

 議員団としては、何が何でも公共料金の値上げには反対という態度は取りません。しかし、するべき努力をし尽くしてもいないのに、赤字だから値上げしますという当局の言い分を飲むわけにはいきません。

何が水道会計を圧迫しているのか
平成18年度決算における配水量と総費用(数字は%)


17%の長良川の水が原価の49%も占めています
 上の表は津市の平成18年度の決算における配水量と総費用のグラフです。簡単に言うと、津市で使っている水系別の水量と、総原価に占める水系別のそれぞれの原価です。

 これで分かることは自己水源(片田の貯水池や安濃川の伏流水などのことです)が使っている水の53%を占めていますが、原価に占める割合は19%に過ぎません。つまり「安い」水です。しかし長良川水系の水量は全体の17%に過ぎないのに、原価に占める割合はナント49%にもなります。つまり、水道の原価の半分を占める「高い」水です。

津市は全国平均の1.5倍もの水道を使っています


 上のグラフは津市の一人当たりの一日の水道使用水量(正確には漏水などを含む給水量で、使用水量には一致しませんが、大きな違いはありません)を表しています。比較の対象は全国の同規模都市です。グラフの右側には同規模都市の平均と全国の平均も加えました。

 これで見ると、津市は同規模都市の中でも使用水量が2番目に多いことが分かります。1日400リットルを超えているのは津市と沼津市だけです。同規模都市の平均と比べても一日に80リットルもの差があります。80リットルは同規模都市の平均の22.6%にものぼります。全国平均は288リットルですから、全国平均より146リットルも多く、全国平均の1.5倍も水を使っていることになります。

 津市には、まだまだ節水の余地があるのではないでしょうか。

給水能力と必要な水量(1日当たり)
水源別 給水能力(立方メートル) 割 合
雲出川 76,916 34.70%
長良川 49,600 22.38%
表流水 38,912 17.55%
伏流水 32,000 14.44%
地下水 24,232 10.93%
合 計 221,660 100%
 上の表は一日あたりの給水能力を水源別に表したものです。

 全体では22万1600立方メートルの給水能力があります。これは能力ですから、実際に必要な量ではありません。では必要な量はどれぐらいでしょうか。平成18年度の実績で言うと、1日最大配水量は136,668立方メートルです。能力と比較すると62%になります。1日最大配水量は年々減少する傾向にあり、最近の1日最大配水量は、平成11年度の174,728立方メートルで、この7年間に22%も必要な水量が減ったことになります。

必要のない長良川の水の返上で水道料金は半分にできます
可能な努力をしないで値上げするのは許されない
 以上のような状況を総合的に考えると、長良川の高い水は不必要だと言うことではないでしょうか。

 あえて解説の必要もないとは思いますが、22万1,660立方メートルの給水能力−4万9,600立方メートル(長良川の給水能力)=17万2,060立方メートルですから、長良川の水がなくても必要な量は十分確保できている上に、172,060立方メートル−1日最大配水量136,668立方メートル=3万5,392立方メートルもの余裕があります。

 水道局は「渇水の時のために長良川の水は必要なんです」とよく言いますが、3万5,392立方メートルの余裕でも不安なら、節水して1日最大配水量(必要量)を減らせばいいのです。全国平均の1.5倍という使用水量は、節水の努力の余地が十分あると言うことです。

 水道会計を圧迫している長良川の水を返上すれば、津市の水道料金は半分に下げることができるのです。

 にも関わらず水道局は今、議会に対して水道料金の約2割の値上げの検討を求めています。

 そもそも現在の水道料金は、値上げすると旧津市住民から不満が出て、合併が不可能になることを懸念し、合併がスムーズにいくように「政策的」に旧津市の低い水道料金に設定されたものです。従ってその時点から水道会計が赤字になることは決まっていたのです。そして合併協議の中では、合併した自治体に国から交付される特例交付金を水道会計に繰り入れることが約束されていました。特例交付金12億円の内、すでに6億円が交付されているにも関わらず、津市は減債基金に入れており、水道会計に入れていません。

 こうした約束を実行せず、予定より前倒しで料金見直しを持ち出してくるのは、いかがなものでしょう。まず特例交付金を水道会計に入れ、内部の経営努力をした上でなければ、料金の見直しなど受け入れられる話ではありません。そうした努力もしないで、「政策的」に作った赤字を市民の負担でカバーしようというのは、厚かましいにもほどがあります

 合併前は町村によっては、住民負担を軽減するために一般会計から繰り入れを行い、水道会計を守ってきた経緯もあります。「政策的」に作った赤字は、特例交付金や一般会計からの繰り入れなど、「政策的」に解消するのが筋というものではないでしょうか。

 日本共産党は公共料金の値上げにすべて反対ではありません。しかし、可能な努力をしないで値上げするのは許されないと主張しているのです。これは市民感情に合致した考え方だと思います。

 なお、所管の建設水道委員会で協議が重ねられているところですので、みなさんのご意見も委員会に反映させたいと思います。ご意見・ご要望がございましたら、ぜひメールをお送り下さい。また、協議会の傍聴もできます。次の協議会は10月26日午後3時からです。詳細は議会事務局にお問い合わせ下さい。電話は059−229−3220です。