北海道大学 和歌山研究林の概要

1.沿革(歴史)

(白黒写真)和歌山演習林
北海道帝国大学
和歌山演習林(当時)の
写真
(白黒写真)和歌山演習林庁舎
和歌山演習林庁舎
1927(昭和2)年3月完成

北海道大学和歌山研究林
は、北海道帝国大学(当時)が暖帯林に関する林学の教育・研究のため、1925(大正14)年に東牟婁郡(ひがしむろぐん)七川村(しちかわむら)の共有林427haを購入し和歌山演習林として設立されました。

1927(昭和2)年に本館が完成し、学生宿泊施設が併設されました。
翌年度から林学の学生実習がはじまりました。
その後、学生や研究者が、教育・研究の場所として活用してきました。

(写真)大川苗畑
大川苗畑
(写真)温室
温室

1969
(昭和44)年に古座川中流部に大川(おおかわ)苗畑を設置しました。
(写真)和歌山研究林本館
北海道大学
和歌山研究林の本館

2001(平成13)年4月に、
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステ−ション南管理部和歌山研究林に改称しました。

2004(平成16)年4月に独立行政法人化に伴い、
国立大学法人 北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 森林圏ステ−ション 南管理部 和歌山研究林」に改称されました。


2.地勢・地質

(写真)平井川
平井川

北海道大学和歌山研究林は、紀伊半島南部(東経135度41分・北緯33度38分)に位置しています。
ここは古座川の支流・平井川の最上流部でもあります。

(写真)山の入口
研究林の山の入口

林地は、
権萃谷(ゴンズイタニ)・窪谷(クボイタニ)・成井谷(ナルイタニ)の三渓流
疣坂峰(イボサカミネ)・中峰(ナカミネ)・猿滑峰(サルタワノミネ)の三条の峰筋から成り立っています。

(写真)大森山保存林
大森山保存林の景観

標高は、研究林本館が200mです。
研究林の山では、入口の240mで、研究林内最高峰の大森山(オオモリヤマ)が842mです。
研究林の山の中での標高差は約600mと、実に大きな値となっています。
また、研究林内の地形は30度以上の傾斜地が70%を占め、極めて急峻な源流渓谷の様相を呈しています。

(写真)渓畔林(大森山保存林)
渓畔林(大森山保存林)

地質は、古第三紀牟婁層群に属し、砂岩及び砂岩優勢の砂岩・泥岩互層(砂質フリッシュ)より形成されています。
森林土壌適潤性褐色土壌が大半を占め、急峻な尾根筋には乾性褐色土壌が分布しています。


3.気候

(写真)春の親林館
春(2008年4月1日)
(写真)夏の親林館
夏(2008年5月28日)
年平均気温は15.2℃、最高気温は37.8℃、最低気温は-9.5℃です。
また、年降水量は、年平均で3,382mm(年間積算の最大値は4,657mm、最小値は2,248mm)です。
(北海道大学和歌山研究林における1991〜2000年の気象データによる)

季節的には夏期に降雨が多く、6月から9月の4ヶ月で年降水量の半分に達します(降水量はアメダス:西川による)。
(写真)秋の親林館
秋(2006年11月22日)
(写真)冬の親林館
冬(2005年12月20日)
一方、冬期の降水量は、降雪が年に数回見られます。


4.林況

(写真)スギ、ヒノキの造林地
スギ・ヒノキ造林地(12林班)
北海道大学和歌山研究林は、森林植物帯状の暖帯林北部に位置しています。
(写真)スギ、ヒノキの造林地
造林地

現在の林相別面積は、
天然林約107ha、スギ・ヒノキなどの人工林約321ha、その他約1haです。
人工林の比率は約75です。
(北海道大学和歌山地方演習林森林調査簿、1997年「林班別面積一覧表」により)
(写真)天然林
天然林(10林班)

天然林の大部分は、カシ・シイ類を主体とする照葉樹林ですが、落葉広葉樹、モミ・ツガなどの針葉樹も混在しています。
林内には針葉樹6科11種、広葉樹48科169種4変種が確認されています。
(演習林業務資料第18号、和歌山演習林長期計画1984〜1993年、「演習林の地理と自然」による)

参考
「和歌山演習林植物目録(第一報)」
北海道帝國大學農學部演習林研究報告、第7巻、131-180ページ、1932年
「和歌山演習林植物目録(第二報)」
北海道帝國大學農學部演習林研究報告、第10巻、第3号、25-42ページ、1938年
平成22年3月30日に「古座川県立自然公園」に指定されました。


北海道大学 和歌山研究林
〒 649-4563 和歌山県東牟婁郡古座川町平井559番地
TEL 0735-77-0321 FAX 0735-77-0301