安則さんのページG    
安則  
八月の俳句2011/8/13    UP      
器量良き南瓜を選りて画材とす  
おしろいの日暮の路地に匂ひそむ  
世話役も更けて踊の輪の中へ  
秋めきて草に鳴くもの跳ねるもの  
山荘に仰ぐ星座の秋めける  
赤らみし鬼灯選りて草の市  

安則  
九月の俳句2011/9/17    UP      
脂ぎり蛇穴に入る気配なし
機嫌良く歩く蓑虫蓑立てて  
菜虫取る舞ひ来し蝶を追ひもして  
紅添へてそよぎそめたる走り萩  
竹林の葉擦れの音の爽やかに  
待ち時間長き拝観秋暑し  

安則  
十月の俳句2011/10/15    UP      
並べ売るみかん露地ものハウスもの  
田舟漕ぐ波に揺れゐる蘆の花  
大傘の反り返りたる毒茸  
烏瓜からみ合ひつつ色づける  
暮れそめし藪に灯れる烏瓜  
手繰り寄す蔓先に揺れ烏瓜  

安則  
十一月の俳句2011/11/14    UP      
神木の太き注連縄神無月  
散り浮きて水面を滑る枯葉かな  
泥に足取られつつ蓮掘りにけり  
小春日の池に羽虫の飛び交へる  
綿虫を追ふ目となりて瞬かず  
石庭の砂灘さ走る石叩  

安則  
十二月の俳句2011/12/17    UP      
糶声に身を寄せ合へる海鼠かな  
絵画展ショールにこぼすくしゃみかな  
一匹の居着きてしまひ冬の蠅  
列車着くたびに人減り枯野駅  
乗客は老人ばかり枯野バス  
手袋のまたも利き手を落としけり   

安則  
一月の俳句2012/1/16    UP      
子等帰り妻と二人の三日かな  
首傾げ何を見据うる寒鴉  
産土の杜に摘み来し冬苺  
折れざまのごつたがへして蓮枯るる  
春隣鯉の尾鰭の動きにも  
青竹の樋をさ走る寒の水  

安則  
二月の俳句2012/2/15    UP      
餌皿をひつくり返しうかれ猫  
睨み合ひ声ぶつけ合ふ猫の恋  
おもむろに身を横たふる孕猫  
若布刈り手繰る潮の香うちかぶり     
みな傾ぎ解禁の日の若布刈舟  
若布刈舟待てるは媼ばかりかな  

安則  
そこここに魚紋広ごり水温む  
黄沙降る太陽に暈かかりつつ  
クレーン車に萱を吊り上げ屋根替ふる  
新しき梯子立て掛け剪定す  
時折は支柱替へもし剪定す  
落ちし枝を束ね剪定終へにけり 
三月の俳句2012/3/16   UP      

安則  
四月の俳句2012/4/16   UP      
ゆさゆさと揺れてけぶれる杉の花  
山菜の長けて里山春深し  
房垂れて藤棚低くなりしとも  
誰彼にメールしてゐる日永かな  
菜の花の中より電車浮き来たる
車座の手拍子はづむ花の宴  

安則  
五月の俳句2012/5/21   UP      
絵姿にをみなかしづく業平忌  
高枝の脚立組替へ袋掛  
袋掛夕日包みて終へにけり  
睡蓮の葉を担ぎては蕾立つ  
枝振りの池へ迫り出し緑立つ  
せせらぎの音も若葉に染りたる