後編-1 【宮城県・山形県・福島県】

道の駅、厳美渓を早朝出発、
東北自動車道一関IC⇒仙台宮城IC下りて、
10km仙台市内です。
郊外へ向かいます。
さとう宗幸の青葉城恋歌の風景を探しました。
広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず
早瀬躍る光に 揺れていた君の瞳
時はめぐり また夏が来て
あの日と同じ 流れの岸
瀬音ゆかしき 杜の都
あの人は もういない
青葉通りです。
広瀬川流れる岸辺です。
青葉城の伊達政宗像です。
青葉城から望んだ仙台市内です。
青葉城の土井晩翠像です。
仙台二高の教師であった土井晩翠と滝廉太郎コンビが
作った傑作『荒城の月』は晩翠は仙台の青葉城、
または会津若松の鶴ヶ城がモデルだとし、
滝は子ども時代を過ごした大分県竹田の岡城だと
言っていた様です。
青葉城から3km、伊達家の菩提寺 瑞鳳寺です。
瑞宝殿は寛永13年70歳で生涯を閉じた伊達政宗公の霊屋です。
伊達政宗公(1567〜1636)は永禄10年米沢城に生まれ、18歳で伊達家を相続。
その後、岩出山から仙台へと居城を移し、伊達62万石を築いた仙台藩祖です。
瑞宝殿、唐門です。
瑞宝殿、本殿です。
二代藩主、伊達忠宗公の霊殿、感仙殿と三代目藩主伊達綱宗公の霊殿、善応殿です。
瑞鳳殿資料館前の臥龍梅です。
文禄の役で渡朝した伊達政宗が半島から持ち帰り
仙台城に植えさせた後、隠居所であつた
若林城(仙台市古城)に移植したものとありました。
瑞鳳殿資料館の復元した伊達政宗です。
発掘調査の遺骨から精密に復元された容貌像です。
思ったより優しい顔なので驚きました。
瑞鳳殿から秋保温泉を経て30km、
大滝不動堂に到着です。
平安初期、慈覚大使円仁の開基で、
二口峠を越えて貞観2年(860)立石寺を創建したが、
途すがら大滝の壮観と森厳しさに心を打たれ、
不動堂を安置したといい伝えられているとありました。
山形県の山寺(立石寺)の奥の院といわれています。
境内の秋保大滝は滝100選にも登場する名瀑です。
名取川が瀑布となって落ち込む高さ55m、幅6mの雄大な滝です。
往復30分で滝壷の近くまで遊歩道で下りる事が出来ました。
更に二口峡谷を進むと最奥に二口温泉があります。
PH9.8の非常に強いアルカリ性の泉質で有名です。
鄙びた一軒宿のばんじ山荘、今夜はここに宿泊です。

22日(水) 走行距離   130.8km 
翌日早朝仙台駅に到着、今日から2泊3日
現役時代の会社同僚3名との旅行です。
集合は仙台駅AM.11です。
早いので青葉城の三の丸跡の仙台市博物館で
時間を過ごす事にしました。歌にある青葉通りです。
三の丸の外堀には彫刻があり、五色沼では蓮が満開でした。
庭の伊達政宗像です。
この博物館は伊達家から寄贈された資料群の
伊達家寄贈文化財の保管・展示・研究の為に
三の丸跡に昭和三十六年に開館されたとありました。
仙台駅新幹線改札口、AM.11時全員集合。仙台駅⇒泉IC⇒古川IC⇒岩出山、2時間の走行で旧有備館に到着です。
因みに国道47号線は芭蕉も曾良と奥の細道で通った街道です。
ここ岩出山は伊達政宗が岩手沢を岩出山と改め 以後12年間居城とし、関が原の合戦後の慶長七年(1602年)に
仙台の青葉城に移ったとありました。
岩出山の武士の子弟に教育を授ける為に
開設された学問所です。
当初は城中で春学館と呼ばれていたが
元禄五年(1692年)に現在地に移され、
中国の史記から有事に備えると言う意味の
有備館と改名されたとありました。
1677年(延宝5)頃、岩出山伊達家2代宗敏の
隠居所として現在地に建てられた、
寄棟茅葺き書院造りの簡素な佇まいで、
後には学問所として使用されたとありました。
庭園と茶室です。庭園は仙台藩茶道頭・石州三代清水道竿の作庭で、池中に島を配した回遊式池泉庭園です。
約20kmで鳴子温泉です。鳴子の名産はコケシです。工房では創作実演して呉れました。
お店に並ぶ鳴子コケシの特徴は華やかな色使いと素朴な優しさに満ち表情でした。
凡そ5kmで鳴子峡です。高さ約100mの鳴子峡は断崖絶壁と渓流が織りなす景勝地です。
V字峡の大谷川まで下ると谷底の流れに沿って遊歩道が整備され約1時間の散策が出来ます。
今回は賛同者がいないので散策はパスとしました。
舗装された山道の国道108号線で13km鬼首温泉郷の吹上温泉に到着です。
ここには地熱で沸騰した地下水が蒸気圧で地上に噴出する間欠泉があります。
約20分間隔で15m位まで噴出する様子は圧巻でした。
現役当時の同僚で、
毎年小生の旅行に付き合って呉れています。
一昨年仲間が一人他界、実に侘しい思いをしました。
出来るだけ元気に旅行が続けられたらと願っています。

直ぐ近くに今夜の宿、峯雲閣がありました。
この旅館の特徴は川が温泉で滝壺が露天風呂の
最近注目の温泉です。

23日(木) 走行距離   121.6km
翌日45km川原毛地獄です。
有毒ガスの発生する事もありますので一箇所に長く立ち止まらないで下さいの注意書きには驚きました。
写真撮影して早々に退散しました。
約2km下ると泥湯温泉です。
開湯は1200年前で温泉の色が、泥水のような色の濁り湯であったことから、温泉名が泥湯となったそうです。
2005年末に火山ガスの硫化水素による事故が発生して死者も出ている温泉です。
30kmで須川高原温泉です。国定公園栗駒山の標高1126mにある雲上のいで湯です。
大日岩の直下にある大自然の中で入る雄大な露天風呂は素晴らしいものでした。
東北一の露天風呂と思います。ここはお勧めです。
約100kmで太平洋側の南三陸ホテル観洋に到着です。
部屋からはオーシャンビューで静かな太平洋の風景が広り、海に抱かれるようです。
窓際にはカモメが餌をねだって遣って来ます。
内風呂も露天風呂も太平洋を一人占めです。
今夜は鮑の踊り食いとフカ鰭がメインの海鮮料理です。

24日(金) 走行距離   170.9km

翌朝の日の出です。日の出はやっぱり太平洋側の方が綺麗である。
ホテルから約50kmで牡鹿半島の入口の女川です。
南三陸金華山国定公園女川湾です。
牡鹿コバルトライン約30kmで
牡鹿半島の先端、御番所公園に到着です。
仙台藩がここの番所で異国船を監視していたそうです。
前方の島が金華山です。
周囲26kmの信仰の島です。
金華山に三年続けてお詣りすれば
一生お金に不自由しないと言われているそうです。
約60kmで大高森です。
標高105.6m、松島を見下ろすビューポイントです。
小生は早朝散歩で慣れているので息切れもしなかったが
友人達は運動不足が祟りへろへろであった。
海岸沿いに15kmで五大堂です。五大堂はその昔、慈覚大師が五大明王をまつり五大堂と名付け
今の堂は伊達政宗が創建したとありました。重要文化財です。
松島島巡り遊覧です。松島湾は深い所でも10m位で殆ど3m前後との事、餌をねだってカモメがずーっと付いてきました。
遊覧船から下りて暫しの休憩、芭蕉と記念撮影です。
仙台空港福岡行き時間があり、友人達との旅行はここで終了、
仙台空港と仙台駅で解散としました。
来年も又元気で会える事を期待しましょう!
76km走行して仙台駅⇒仙台南IC⇒山形北IC
⇒道の駅、もり〜な天童に到着、
今夜はここで車中泊です。
夕食は途中のスーパーで買った
握り寿司とインスタントの味噌汁です。

25日(土) 走行距離   285.5km
7kmで山寺(立石寺)に到着です。
今日はここでメル友のmomijiさんに会う約束です。
暑いので朝の内に山寺の散策を済ましました。
山道を入ると直ぐに本堂があり、
その斜前に芭蕉と曾良の銅像がありました。
以下は奥の細道の一説です。
山形領に立石寺と云山寺あり。慈覚大師の開基にて、
殊清閑の地也。一見すべきよし、
人〃のすゝむるに依て、尾花沢よりとつて返し、
其間七里ばかり也。日いまだ暮ず。
梺の坊に宿かり置て、山上の堂にのぼる。
岩に巖を重て山とし、松柏年旧土石老て苔滑に、
岩上の院〃扉を閉て物の音きこえず。
岸をめぐり、岩を這て仏閣を拝し、
佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ。

閑さや岩にしみ入蝉の声
山門を潜ると階段の山道が続きます。
『日本の旅』は日本列島を南下する計画です。
恐らく今後東北への旅は無いと思いますので
時間を掛けて散策する事にしました。
参道は1015段の石段で百丈岩まで続いています。
参道沿いにあるせみ塚です。
更に階段を上ると弥陀洞です。
参道の石段を上り弥陀洞を過ぎると荘厳な仁王門があります。
門の左右に安置されている仁王像は運慶弟子達の作品とありました。
岸壁の穴は修行の岩場です。現場に行こうとしましたが立ち入り禁止で残念でした。
納経堂と五大堂からの展望です。
一番奥にあるのが奥の院です。
重要文化財に指定されている三重小塔です。
永正16年(1519)建立、
華蔵院脇の洞窟中に安置されています。
建築物ではなくて、工芸的作品です。
近くの芭蕉記念館と茶室・研修棟です。記念館では奥の細道の映画があり、2003年に奥の細道を辿っているので
懐かしく当時の旅行を思い出していました。
隣にあるのが風雅の国です。メル友のmomijiさんとはここの駐車場で待ち合わせです。
にこにこしながら近づいて来る車があり、思わず車中から手を振る。それに気付いた様で倍位手を振って返して呉れた。
外国人であればこんな時ハグするのでしょうが、会って握手、其処には自己紹介の言葉も要らない、
初対面なのに小学生の同級生に会った様な思いでした。これがMLの最高の長所かも知れません。
momijiさんは立石寺を一緒に登って案内して呉れる手筈だったそうです。
暑さ真っ盛りの時期で早朝に済ませてしまい、もう少し打ち合わせをして置けばと後悔しました。
以下スナップ写真はmomijiさんが撮って呉れました。
momijiさんも小生同様に車の旅を楽しんでいます。
東北一周の旅も既に遣っていて旅の話が弾みました。
旅の続きがあり、あまり長居が出来ずにお別れしました。
別れ際にパチリ、最後の1枚です。
戴いた天童の名産、王将のお土産です。
momijiさんは
気さくで、明るくて、想像通りの人でした。
あっと言う間に時間が過ぎてしまいました。
楽しい時間を有難う御座いました。
又何時の日か会えるといいですね・・・
30kmでmomijiさん、お薦めの蔵王温泉大露天風呂に到着です。
人気の露天風呂で人、人、人、芋を洗う様でした。一汗流して早々に退散しました。
26kmで蔵王のお釜です。
山頂駐車場からリフトで5分でお釜の近くまで行けます。
風が強く、気温が急降下して凄く寒くなって来ました。
更に天気が悪くなりそうなので早々に退散しました。
道端に咲いていた蔵王を代表する高山植物、
ラン科のノビネチドリです。
蔵王エコーラインで東北自動車道の白石ICへ、二本松ICで下りて130km走行、智恵子記念館に到着です。
記念館は智恵子の生家で長女として生まれそだった造り酒屋です。
閉館後に到着した為、見学出来ず外からの撮影のみだったのが残念でした。
12kmであだたら高原野営場到着です。
今夜はここで車中泊としました。
夕食は途中のスーパーで仕入れた生野菜(レタス)・
スパゲティサラダ・コロッケと赤飯です。

26日(日) 走行距離   283.8km

次の5月17日(土)は 後編-2 【宮城県・山形県・福島県】 へ
 【岳温泉・あだたらゴンドラ駅】 117 です。

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