大地



絶望するほど美しき熾火色の陽は充ち満ちていのちつつめり


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鬼灯のやうな脱けがら踏みたりておに渡しの子散りてゆくなり

さうさうと陽照る芝面に降る雨は入ること拒むよに密やかなり

浅川をひたひた雲母あしうらに踏みつつゆきて蟹の子ひらふ







夕暮れにオルガン弾ける人あらむ迷い道した交差点横

蔵のやう土産物屋でもとめしは銀の燭台紙の人形





手のひらの中

乾杯と言ふや我らの過ちに君が瞳に青き火を見ゆ

もどり冬もう潮どきと本を閉じしかし逢う日の靴を選りたる






疼痛



朝のシャワー浴びつつ苦し果てのない未完のままのわがホームページ

聞こえぬを解るやうして門を出でティッシュにくるんでわが澱捨てし







2004/3/13



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